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久保建英と三笘薫、左サイドのスタメンは? カタールW杯メンバー26人と“サプライズ枠”を予想「柴崎岳よりも可能性は低いが…」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/09/29 11:03
本大会メンバー発表前最後のテストマッチとなった欧州遠征を1勝1分で終えたサッカー日本代表。森保一監督はどんな26人を思い描いているのだろうか
コンディションさえ取り戻せば大迫勇也は外せない
FW 上田綺世、古橋亨梧、前田大然、大迫勇也
アメリカ戦に先発出場した前田大然(セルティック)は、前線からの守備が効果的だった。スピード豊かに相手の背後を突いていく彼は、カウンターを仕掛ける際のチョイスになる。
古橋亨梧(セルティック)はエクアドル戦に出場したが、彼らしさを発揮できる場面がほぼなかった。彼自身の責任ではないのだが、代表ではなかなかチャンスに恵まれない。浅野拓磨(ボーフム)が戦列に復帰したら、入れ替わるかもしれない。
エクアドル戦で古橋に代わった上田綺世(セルクル・ブルージュ)は、高強度のバトルのなかで起点になろうとした。彼がボールに関わった流れから、シュートへ結びついた場面もあった。得点を奪うことはできなかったものの、アピールには成功したと言える。
ただ、FWの柱に名乗り出た選手はいない。それだけに、コンディションを取り戻すことを前提に、大迫勇也(ヴィッセル神戸)が選ばれると考える。
プレータイムをある程度制限すれば、高いパフォーマンスを維持できるのではないだろうか。時間限定の使い方は可能だろう。トップフォームにあるならば、もちろんフルに稼働してもらう。
大迫も浅野も招集できない場合はどうするのか。
アメリカ戦で後半から出場した町野修斗(湘南ベルマーレ)は、力強さにおいて物足りなさを残した。連携が深まることでプレーの選択に迷いがなくなり、特徴を出していける期待感はあるものの、そこまでの時間はない。
現実味に欠けることを承知で言えば、林大地(シント=トロイデン)はどうだろう。
日本代表では一度もプレーしていないが、東京五輪では1トップのファーストチョイスとしてプレーした。活動量豊富に動き回り、球際で泥臭くプレーするスタイルは、大迫や上田とも、前田や古橋とも異なる。
ガムシャラに身体を張り、混戦を引き起こす。相手守備陣にとっての不確定要素を生み出す存在として、林は新たな攻め筋を見出すきっかけになり得ると考える。
いずれにしても、選考基準の大前提は所属クラブでの活躍度だ。ヨーロッパのシーズン中に開催される今回のW杯は、ほぼ助走なしに大会へ突入する。それぞれの選手がクラブでプレータイムを確保し、自信を持って森保監督のもとに合流してくることが、過去最高の成績をつかむための第一歩となる。
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