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「オオタニの話を“ひ孫”に」フリーマンもカーショーも…大谷翔平と“ドジャースの先輩MVP”の幸せな関係「勤勉さ…見ていてクールだ」
posted2024/11/23 11:03
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Nanae Suzuki
大谷という“ひ孫”に話すような選手が
<名言1>
チームにとっていいことだよ。(大谷という)ひ孫に話すような選手がチームに加わった。
(フレディ・フリーマン/Number 1094・1095号 2024年4月18日発売)https://number.bunshun.jp/premier/articles/17491
◇解説◇
世界一奪還を果たしたドジャース。その大看板と言えるのが大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンの「MVPトリオ」である。特にヤンキースとのワールドシリーズ(WS)に入って主役となったのはフリーマンだった。
初戦の劇的な逆転サヨナラ満塁ホームランを皮切りに、このシリーズで4試合連続となるアーチをかけた。そして2021年のアトランタ・ブレーブス時代を含めればWS6戦連続ホームラン。これはメジャーでの初の記録としてその名を刻み、誰もが納得のワールドシリーズMVPに輝いた。
今季こそ度重なる負傷や愛息の難病による戦線離脱もあり、4年連続で3割台だった打率は.282にとどまった。それでも22本塁打89打点の成績で、塁をにぎわす大谷とベッツを還す役割を果たした。
フリーマンはブレーブス時代の2021年のWS制覇時にブライアン・スニッカー監督から「彼こそが精神的な支柱だ」と評されたことがある。そんなナイスガイから見ても、大谷という存在は特別だったようだ。2021年のオールスター時には愛息のチャーリー君が、大谷のホームランダービーを見て目を丸くして以来“オオタニ推し”となった。
そんなエピソードを覚えていたからこそ、大谷のドジャース加入直後からフリーマンは自らの孫だけでなく「ひ孫」という表現を用いて、大谷を歓迎したのだろう。こうも話している。
「ベーブ・ルースの話をするのと同じように、私たちは翔平の話をするだろう。ドジャースにとってエキサイティングな時間だよ」
“MVPプレゼンター”カーショーが語る大谷
<名言2>
彼は本当に、本当に勝利を望んでいて、ポストシーズンに行くことに興奮している。
(クレイトン・カーショー/NumberWeb 2024年11月14日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/863690
◇解説◇
現代野球では先発とリリーフの分業制となり、200勝の大台に達するピッチャーは“絶滅危惧種”となりつつある。
2024年は日米通算でダルビッシュ有が達成したが——MLB通算200勝を最後に達成したのは2023年、ドジャースのエースとして長年君臨したカーショーである。ワールドシリーズでドジャース打線を相手に立ちはだかったゲリット・コール(34歳/ヤンキース)でもまだ「153勝」であることを踏まえると、いかに難易度の高い記録かが分かる。
カーショーで特筆すべきは「大谷を除くピッチャー」の中で、最も直近でMVPを獲得していることだ。