ワインとシエスタとフットボールとBACK NUMBER
「足りないものが多すぎる……」
トルシエも絶句のシリア戦敗北の中身。
text by
![田村修一](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
田村修一Shuichi Tamura
photograph byJFA/AFLO
posted2020/01/14 19:00
![「足りないものが多すぎる……」トルシエも絶句のシリア戦敗北の中身。<Number Web> photograph by JFA/AFLO](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/9/0/700/img_90f44aca1c06c042c47d0a86e6751eb1151926.jpg)
結局……初戦のサウジアラビア戦同様、最後まで攻撃面、闘志が見えにくかったU23日本代表。
「選手同士のコミュニケーションを欠いている」
――トップで起用された上田綺世も弱さを露呈しました。
「その通りで、彼には得点機が何度かあり、決めるべきだった。
だがそれよりも私が気になったのは、このチームはひとつになってプレーしておらず選手同士のコミュニケーションを欠いているように見えたことだ。チームがまだ手探りの状態にあるように感じた。
ADVERTISEMENT
まったくオートマティズムが確立されておらず、それぞれが自分のプレーをしている。コレクティブにプレーしようとする意志が感じられなかった。いや、そもそもコレクティブな戦略もなかったように感じた。今日の日本はチームとしてプレーしていなかった。
奇妙なことに、結論としては……試合の入りはともかく、この試合もサウジ戦と似ていたことになる。最終的に、私には同じ試合に見えた。
シリア相手にもサウジ相手にも日本のプレーは基本的に変わらなかった。だから同じ欠点を示した。相手が低いブロックを敷いたときに日本は攻めあぐむ。相手の守備に穴を開けることができない。
この敗北は、日本でも大きな驚きだろう?」
「しかしベストチームではなかった」
――アジアレベルではありますが、五輪本番に向けてのシミュレーションの大会でもありましたから、本番を想定したテストにしくじったと言えます。
「しかしベストチームではなかったのも確かだ。他に誰がこのチームに加わる可能性があるのか。GKを別にして、このチームから誰か五輪のスタメンに入る選手はいるのか。ひとりもいないのではないか?」
――何人かは可能性があります。森保監督はグループはすでに作りあげていますが、まだ絞り込んではいませんから。