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ボール支配率は驚異の70%超… 中村憲剛が語るスペイン攻略&GL突破のポイント「本音では自分たちが勝ち上がると思っているはず」<W杯対戦国>
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中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2022/04/06 17:03
![ボール支配率は驚異の70%超… 中村憲剛が語るスペイン攻略&GL突破のポイント「本音では自分たちが勝ち上がると思っているはず」<W杯対戦国><Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/5/6/700/img_56c67c732ab1a546f30c5845bb82f078364860.jpg)
スペイン代表のルイス・エンリケ監督。ドイツ代表のハンジ・フリック監督と同様に、チャンピオンズリーグでの優勝経験を持つ名将だ
スペインとドイツの本音は「勝ち上がるのは自分たち」
スペイン、ドイツ、日本、ニュージーランドかコスタリカによるグループEは、世界から見ればスペインとドイツの2強がすんなりグループステージを通過すると予想しているはずです。スペインやドイツの関係者も、「日本は侮れない」とメディアには言っているけれど、本音の部分では自分たちが勝ち上がると思っているに違いありません。
そこに付け入るスキがあるのではないか、と僕は考えます。2カ国は先を睨みながら戦うでしょう。ドイツは初戦にコンディションのピークを持ってこない、と踏んでいます。スペインにしても、第3戦はエンジンがかかってきているものの、まだピークではないはずです。
このグループステージで何かを起こすことができたら、世界の日本を見る目がガラリと変わる可能性があります。W杯の常連国になって力をつけてきたなという評価から、ワンステップ前進する瞬間が来るかもしれません。
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何よりも、ドイツとスペインとまとめて真剣勝負できる機会が、今度またあるかどうか。育成のシステムならドイツを、サッカーのスタイルならスペインをモデルにしてきたわけで、何かと親和性のある両チームに対して、W杯という舞台で何を示せるか。
今後のサッカー人気を考えると、関係者としても、いちファンとしても、グループステージを突破してほしい。過去最高の成績を残してほしいと、心から願っています。
W杯の結果で日本サッカーの未来が変わる
個人的に思い出すのは、10年の南アフリカW杯です。直前のテストマッチで振るわなかったこともあり、出発時の羽田空港には見送りのファン・サポーターがほとんどいませんでした。深夜便だから当然だったのでしょうが、それにしても寂しい出国だったことを覚えています。僕らへの期待は大きなものでないのか、と悔しさを感じました。
それが、ベスト16に進出したことで帰国時は大変な盛り上がりでした。出国時を考えたら、それはもうびっくりするほどでした。勝つことでこんなにも変わるのか、W杯という大舞台での戦いはこんなにも影響力があるのだと、改めて実感させられたものでした。
最終予選のアウェイゲームが地上波で放送されないなど、サッカーを取り巻く環境が変わってきています。このW杯をきっかけに日本サッカーが盛り上がっていくためにも、子どもたちがここを目指そうと思うような戦いをして、この難しいグループステージを勝ち抜いてほしい。自分たちの良さを存分に出し切って、未来につながるサッカーを見せてほしい、と強く願っています。<ドイツ編から続く>
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