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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「日本のE組が最も困難」「スペインとドイツが圧倒的。“死の組”では…」南米各国メディアはW杯抽選をどう報じた?〈ブラジルはもう決勝カード予想〉
posted2022/04/06 11:01
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Getty Images
今月1日に行なわれた2022年ワールドカップ(W杯)組み合わせ抽選で、FIFAランキング1位にしてポット1のブラジルはスイス、セルビア、カメルーンと同組(G組)となった。
スイス、セルビアとは、2018年ロシア大会でも同グループ。前者とは1-1で引き分けたが、後者は2-0で下している。カメルーンとは自国開催だった2014年大会のGSで対戦。4-1と圧勝している。
抽選会を控えた国内メディアと国民の最大の懸念は、「ポット2の中で最も手強いドイツかオランダが紛れ込んでこないか」。その事態は避けられ、電子サイトUOLは「上々の結果。しかも、これら3国とは近年対戦しており、イメージが描きやすい相手」と歓迎した。
チッチ監督は、自身が采配を振るった前大会の初戦でスイスに勝ち切れなかったことを踏まえ、「W杯で良い成績をあげるためには、最初の試合が死活的に重要。さらに、大会を通じてチーム全体が成長しなければならない」とコメント。「初戦が11月24日と遅くなってよかった。準備期間が長く取れるからね」と付け加えた。
日本をある程度評価するブラジルメディアもあるが
「ドイツを避けることができてよかった」と考えると、当然、「ドイツを引いたかわいそうな国」に関心が向かう。
ブラジルの電子メディアDCIは、「過去の大会で合わせて5回の優勝を数えるスペインとドイツが同居したE組が最も困難。“死の組”と表現していいだろう」と伝えた。
ただし、E組の4カ国の実力が伯仲していると考えているわけではなく、「スペインとドイツが勝ち上がる可能性が高い」としている。
同じく電子サイト「トルセドール・コム」は、「グループ首位を争うのは、スペインとドイツ。日本はこの2カ国と同レベルとは言えないが、前回大会ではGSを突破し、ラウンド16で強豪ベルギーを苦しめた」と日本に一定の評価を与えている。
他メディアも、いずれも「E組を勝ち上がるのはスペインとドイツ」とみなしており、日本のGS突破を予想するメディアは見当たらない。
ブラジルの「世界一早いW杯予想」は……
ちなみに、W杯の組み合わせ抽選を同時中継したテレビ局は、その直後、元ブラジル代表左SBフィリペ・ルイス(フラメンゴ)と解説者2人を招いて「一番早いW杯予想」を敢行した。
アナウンサーが「単なるお遊びですが」と断りながらも、ゲストの3人を順に指名して各グループを勝ち上がる国と決勝トーナメント以降の勝者を占った(他の2人から異論が出た場合は、多数決をとった)。