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「W杯は一晩で名前を売れる」コスタリカ守護神ナバスが“ココだけに語る”世界的GKの生存術「競争相手とギスギスしたら…」〈日本と同組〉 

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アレクシス・メヌーゲ

アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge

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photograph byChristian Hofer/Getty Images

posted2022/09/24 11:02

「W杯は一晩で名前を売れる」コスタリカ守護神ナバスが“ココだけに語る”世界的GKの生存術「競争相手とギスギスしたら…」〈日本と同組〉<Number Web> photograph by Christian Hofer/Getty Images

世界的GKケイロル・ナバス。メガクラブを渡り歩くとともに、コスタリカの顔としてゴールマウスに君臨し続けている

「自分を信じ切ることだ。最初から最後までね。それをできなければ、CLという大会では勝ち上がっていけない。

 もちろんサッカーは1人ではできない。チームの団結も非常に大事だ。そのために選手数は多すぎず少なすぎず、適切な規模が保たれていなければならない。日々みんなで一緒にごはんを食べたり、おしゃべりしたりすることが、ロッカールームの雰囲気に影響するんだ。

 あとは運が大きな役割を演じる。怪我人、出場停止、組み合わせは運の部分があるからね。審判の判定も、過小評価してはいけない」

アンチェロッティやジダンら名将の人心掌握術とは

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――まだPSGはCLで優勝したことがありません。あなたの1年目の19-20シーズンは準優勝、20-21シーズンはマンチェスター・シティに敗れてベスト4、21-22シーズンはレアルに敗れてベスト16でした。CL3連覇時のレアルと比較すると、何が足りないのでしょうか。

「経験だ。ただし、ここ数年間、PSGが味わってきたCLでの苦い経験は、次のステップへ進む助けになるだろう。大きな悔しさがチームに足りないものを気づかせてくれる。実際、CL王者の多くが、過去の屈辱をバネにして優勝を掴み取ってきた。

 たとえば、バイエルンは11-12シーズンのCL決勝をホームで戦いながら、チェルシーにPK戦で敗れてしまった。しかしその1年後、バイエルンはウェンブリーで行われたCL決勝でドルトムントに勝利し、5回目の優勝を果たした。彼らは敗戦の悔しさを無駄にしなかった」

――あなたはレアル時代にアンチェロッティやジダン、コスタリカ代表でコロンビア人のホルヘ・ルイス・ピントなど多くの名将のもとでプレーしてきました。最も印象に残っている監督は誰ですか?

「その3人全員だね。3人とも自分なりの手法を持っていた。カルロは一言でいえば選手の父親のような存在だ。選手に多くのことを委任し、1対1の話し合いをたくさんする。

 ジズーは同僚とボスをミックスしたような存在だ。ホルヘ・ルイス・ピントは戦術家で、選手に多くのことを要求し、能力の最大値を引き出そうとする監督だった」

――PSGやレアルのようなスター軍団を率いるうえで、監督にはどんな資質が必要だと思いますか?

「CLは誰しもモチベーションが高まるので、監督が特別なメンタルトリックを持ってる必要はないと思う。

 PSGやレアルのようなチームの監督に求められるのは、高いレベルで戦った経験だ。監督として過去にCL決勝や準決勝の経験があれば、大一番に向けてうまく準備をできる」

 第2回ではW杯で同組になった日本代表や、PSG日本ツアーで対戦したJリーグ各クラブ、そして一緒にプレー経験のある久保建英など日本サッカーへの印象などについても聞いた。

 <#2につづく>

#2に続く
「タケ・クボは万能」「ヒロキ・サカイは…」W杯で対戦コスタリカ守護神ナバスは想像以上に“日本代表通”だった〈PSGツアーで来日〉

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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