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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
《大打者番付を作ってみた》昭和の横綱は王貞治、平成・令和だとイチロー… では落合博満や坂本勇人、山田哲人らは?
posted2022/01/12 11:04
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Sports Graphic Number/Kou Hiroo
2022年が明け、令和も4年となった。昭和が終わって33年、プロ野球の歴史も86年になっているが、ここでは「昭和vs平成・令和」で、通算成績による番付を作ってみたい。
まずは打者。平成元年は1989年だが、1985年以降にデビューの選手を「平成・令和」、それ以前を「昭和」と分けて、番付にした。
根拠としたのはRC(Run Create)。安打、長打、盗塁、盗塁死、四死球、三振、犠打、犠飛などを加味した総合指標だ。打率が高いだけでなく、長打や盗塁が多く、出塁率が高い選手が得点が高い。
成績は「日米通算」とした。NPBとMLBでは競技のレベルも環境も異なるので、単純な比較は軽々にすべきでないと承知の上で――平成以降の選手の通算成績を考えるときはMLBの成績を外すことはできない。選手が積み上げてきた成績を評価するために、あえて「日米通算」としている。
なお、日米通算はNPBでのデビューから起算とした。MLBでプレーした後NPB球団に入った選手のMLB時代の成績は含まない。またアルフォンソ・ソリアーノは広島でデビューし、MLBに渡り日米通算で2097安打したが、このうち2095安打がMLBという数字のため、この番付には入れなかった。東は昭和、西は平成・令和と分けている。
横綱・王を筆頭に強打者がズラリ
東の横綱は言わずと知れた王貞治。868本塁打はアンタッチャブルだ。大関はこれもアンタッチャブルな3085安打を打った張本勲。「喝!」でおなじみだった「日曜朝の顔」を昨年限りで退いた。関脇は2020年2月に亡くなった偉大な捕手、野村克也。監督としても南海、ヤクルト、阪神、楽天で采配を振るった。小結には3度の三冠王に輝く落合博満。中日監督として黄金期を築いた。
前頭は40歳で二冠王、MVPに輝いた門田博光を筆頭に、ミスターカープ山本浩二、世界の盗塁王・福本豊、そしてプロ野球を「ナショナルパスタイム」にした史上最高のスター長嶋茂雄、連続試合出場記録を樹立した「鉄人」衣笠祥雄。山内一弘は野村克也が台頭するまで、プロ野球最強打者として君臨。シュート打ちの名人だった。
昭和の幕内では、土井正博を除く全員が野球殿堂入り。近鉄、西武で2452安打、465本塁打を記録した土井正博がなぜ殿堂入りしていないのかは、殿堂入り表彰の時期になると話題に上っている。
西は日米で活躍した大選手が上位に並ぶ。