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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
《大打者番付を作ってみた》昭和の横綱は王貞治、平成・令和だとイチロー… では落合博満や坂本勇人、山田哲人らは?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph bySports Graphic Number/Kou Hiroo
posted2022/01/12 11:04
打者の“東西横綱”はやはり、王貞治とイチロー。ではそれ以外の大打者の面々は?
イチロー・松井に続くのは誰だ?
西横綱はイチロー、NPBで1278安打、MLBで3089安打。NPB通算打率.353、MLBでも.311、日本では史上最高の安打製造機、アメリカでは本塁打全盛の時代にあってスピードスターとして大活躍した。外野守備のすばらしさもあり、21世紀最高の外野手ともされ、2025年にMLBの殿堂入り資格を得れば1年目で殿堂入りすると予想されている。
西大関は松井秀喜。NPBとMLBで10年ずつプレー。NPBでは球場サイズが大きくなった1988年以降、日本人選手としては唯一50本塁打を記録、MLBではヤンキースに入団。デレク・ジーターやアレックス・ロドリゲスなど並み居るスター選手に伍して中軸を打ち、2021年、大谷翔平に抜かれるまで日本人最多の31本塁打を打った。
西関脇は金本知憲。広島、阪神で活躍。平成以降では最多の2539安打を打ち、1492連続試合フルイニング出場の記録を樹立した。
小結は清原和博。PL学園時代から屈指のスラッガーとして知られ、歴代5位の525本塁打。主要タイトルはなかったが平成初期に最も投手から恐れられた打者だった。
前頭筆頭には現役最年長の福留孝介。昨年から古巣の中日に復帰したが、NPBでは通算1951安打285本塁打、MLBでは498安打42本塁打。今季はNPB2000本安打、そして史上5人目の日米通算2500安打の期待がかかる。福留に続くのはこちらもPL出身の松井稼頭央。NPB時代はイチローに次ぐ安打製造機ぶりで、MLBとの通算ではイチローの4367安打に次ぐ2705安打を記録した。
さらに現役の青木宣親。昨シーズン最終盤まで通算打率でNPBトップに立ったほどのハイアベレージで、日米通算では2593安打。前頭7枚目のタフィ・ローズは外国人選手では最上位だ。
若大将、ミスタータイガースから最後の三冠王まで
十両、幕下を見ていこう。
昭和では十両に大杉勝男、加藤英司、昨年亡くなった大島康徳、そして若松勉、有藤道世、江藤慎一と、昭和の時代を彩った各球団の主軸打者が並んでいる。十両までは松永浩美を除いて全員、2000本をクリアしている。
幕下筆頭には掛布雅之。RCでは田淵幸一よりも上位に来ている。通算1656安打だが貢献度は高かったのだ。さらに幕下4枚目には現巨人監督の原辰徳の名もある。
「若大将」は2000本安打は打たなかったが、主軸として活躍。幕下10枚目には初代ミスタータイガースの藤村富美男の名前もある。平成・令和の十両、幕下。十両筆頭は現時点で「最後の三冠王」の松中信彦。2枚目の坂本勇人は今季中に新入幕する可能性が高い。
十両尻には、38歳にして西武の4番、中村剛也の名前がある。幕下筆頭には、同い年の松田宣浩がつけている。