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「流暢なイタリア語でテレビ出演」に絶賛の声…“10年前の石川祐希”を知る記者が驚いたペルージャでの変化とは?「あの頃はぎこちなかったけど…」
posted2025/04/11 17:03

地元テレビ局の番組にゲスト出演する石川祐希。流暢なイタリア語は現地を人を驚かせた
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Takahisa Hirano
長いエスカレーターを上がると、街を一望する旧市街の高台にたどり着いた。
昨夏に契約したイタリアのハイブランド「Tod’s」のアイテムを身に纏った石川祐希は、「気に入って自分で購入したんです」と照れ笑いを浮かべながら、カメラに視線を送る。
10年前、初めてイタリアで撮影した時は目線をどこに置くか迷い、手足が一緒に動くのではないかと思うほどぎこちなかったが、そんな姿はもうない。写真を覗き込み「いいですね」とニヤリと笑う余裕すら見せた。
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2025年2月、ペルージャ。イタリアに来て10シーズン目となる石川の現地取材は今回で何度目だろうか。これまで石川が在籍した5つの街を訪れる機会を得た。当時20歳の大学生だった石川も、今年の12月で30歳になる。
「早く来るのは彼だけね」
今回の取材中、石川がイタリアの地元テレビ局の番組に出演すると聞いて同行させてもらった。前日の試合の疲れも感じさせず、笑顔で約束の10分前に現れた“イシカワ”に対し、現地の女性スタッフがいたずらっぽく笑う。
「(イタリアでは)遅れてくるのは当たり前だけど、早く来るのは彼だけね」
日中に行われた番組の収録は約1時間におよんだ。ホームで行われた前日のミラノ戦やプレーオフについて、3名の出演者から矢継ぎ早に質問が飛ぶ。その日の夜にテレビで放映され、続けて動画配信もされるというほぼライブに近い収録に、石川はすべて流暢なイタリア語で対応した。