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21年ぶり神宮、先駆けはUインター。
幻の高田vs.健介……野外興行の歴史。 

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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photograph byMoritsuna Kimura/AFLO

posted2020/08/28 15:00

21年ぶり神宮、先駆けはUインター。幻の高田vs.健介……野外興行の歴史。<Number Web> photograph by Moritsuna Kimura/AFLO

神宮球場での開催は実に21年ぶり。写真は1999年9月11日、Uインターの高山と初対戦した全日の川田。

大雨での戦いも味わい深い。

 このコラムを書いている現在、気象庁の週間天気予報を見てみると、29日の東京は「晴れ」。しかし、昨今の気象状況を考えると、ゲリラ豪雨の心配は当然ある。ただ、そんな荒天さえも“演出”となるのがプロレスだ。

 一昨年、横浜赤レンガ倉庫イベント広場で開催された『大海賊祭』での、鈴木みのるvs.オカダ・カズチカの一騎打ちは、大雨の中、ずぶ濡れになって観戦したからこそ、多くのファンに特別な印象を残した。気持ちのいい晴天の下で観戦するのがもちろんいいが、土砂降りの中、内藤哲也とEVILが感情をぶつけ合って闘う姿を見るのもまたいいものだ。

 今年の夏は、全国でお祭り、花火大会、野外フェスなどが中止となり、例年よりさみしい夏だったかもしれない。そんな中、観客数限定とはいえ、新日本プロレスが感染対策を行ったうえで、神宮球場でビッグイベント開催を決めたのは、英断と言っていいだろう。

 コロナ禍という特別な状況の中、夏の終わりに行われる野外ビッグイベント。8.29神宮球場が多くのプロレスファンにとって、思い出に残る大会になることを期待している。

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