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鈴木みのるが語る無観客ヒール論。
「前提をお前ら、忘れてねえか?」

posted2020/08/14 11:30

 
鈴木みのるが語る無観客ヒール論。「前提をお前ら、忘れてねえか?」<Number Web> photograph by Getty Images

7月31日、永田裕志に強烈な張り手を見舞う鈴木みのる。会場から大きなどよめきが起こった。

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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 7月11日の大阪城ホール大会で、新日本プロレスが観客を入れての興行を再開してから約1カ月が経過したが、いまだあの熱狂に包まれた“かつての姿”を取り戻すには至っていない。

 各会場では観客数を制限し、観客は全員マスクを着用。飛沫感染防止のため、大声での声援を控えるよう、withコロナ時代の観戦マナーが推奨されている。

 これによって会場の雰囲気は一変した。

 プロレス興行にあって当然だった歓声や、選手の名前を連呼するコールやチャント。野次やブーイングも姿を消し、観客の意思表示は事実上、拍手や手拍子に限られるようになったのだ。そういった状況下で、いかに盛り上げることができるか。それをレスラーと観客の両方が模索しているのが現状だ。

ヒールレスラーはどう闘うべきか。

 とりわけ、もっとも影響を受けているのは、いわゆるヒールレスラーである。ヒールにとって、罵声やブーイングこそが最大の声援と言われているが、手拍子は応援の代わりにはなっても、ブーイングに代わる意思表示は今のところ存在しない。

 そのため、館内が罵声とブーイングに包まれ騒然とするようなシチュエーションをヒールが作り出しても、客席が静まり返ってしまうという現象が起きてしまっているのである。

 そんなwithコロナ時代のプロレス会場において、ヒールはどう闘うべきなのか。先日、鈴木軍のボスである鈴木みのるにインタビューした際、次のように語ってくれた。

【次ページ】 歓声も罵声もレスラーが作り出すもの。

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