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高1から13分台、3種目の高校記録更新者…高校生トップランナーベスト5は「どの大学」に進むのか?

posted2022/03/17 17:01

 
高1から13分台、3種目の高校記録更新者…高校生トップランナーベスト5は「どの大学」に進むのか? <Number Web> photograph by AFLO

優秀な高校生ランナーたちはどの大学へ進むのか?

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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 3月は高校生の卒業シーズン。大学進学を決めた選手は、陸上部の寮に入寮し、新しい生活をスタートさせることになる。2020年度はコロナ禍の影響でスカウティング活動がままならない状況だったが、昨年(21年)はインターハイを始め、地方の大会も開催されるようになり、選手を見る機会が増えた。また、箱根駅伝は伝統校のみならず、新興校の勢いが増し、スカウティング活動はかなり熱を帯びたようだった。

 高校生の基準は、5000mのタイムになるが、特に注目すべきは上位5名の進路だろう。今年は他にも13分台の記録を持つ選手が18名おり、力のある選手が揃っている。箱根駅伝の勢力図を変えると言われる彼らは、どこの大学に進むのだろうか【高校ベスト5編】(全3回の1回目/#2#3へ続く)。

◆◆◆

5位の菅野裕二郎(学法石川)は「東京国際大学」へ

 高校生5000mランキング5位の菅野裕二郎(学法石川・13分51秒18)は、昨季の出雲駅伝初優勝など急成長している東京国際大学に進学予定だ。都大路は故障でメンバー外になったが、トラックの実績はインターハイ5000mで7位入賞、日本人では佐藤圭汰らに続いて3位になるなど非常にスピードがある選手。丹所健(3年)や山谷昌也(3年)らとの練習で力をつけ、トラックシーズンから活躍できれば昨年の佐藤榛紀(1年)や白井勇佑(1年)のように1年目から駅伝を走る姿が見られる可能性が高い。

 他にも、昨年のホクレン網走大会の10000mで28分44秒97の道高校記録、高校日本歴代10位の記録を出した森春樹(北海道栄・14分05秒98)、や都大路1区12位の中山拓真 (青森山田・14分08秒70)、樫村将矢(水城)など多数の有力選手が進路予定だ。伸び伸び走るスタイルと駅伝での好成績の影響もあり、この菅野を筆頭に堅実なスカウティングに成功しているようだ。

 箱根駅伝総合5位のメンバーのうち卒業して抜けるのは、10区3位の野沢巧理(4年)ひとりのみ。9名の箱根経験者が残り、さらに出走できなかったが力のある1年生の佐藤、白井らがいる。ヴィンセント(3年)や丹所、山谷らが最上級生になる新シーズンは2年生の中間層が力をつけてくれば相当に分厚い選手層が完成する。そこに菅野を始め新1年生が戦力に加われば、出雲連覇はもちろん、全日本と箱根駅伝で優勝争いを演じる過去最強の東京国際大が見られそうだ。

4位の大島史也(専大松戸)は「法政大学」へ

 高校生5000mランキング4位の大島史也(専大松戸・13分50秒04)は、今年の箱根駅伝で10位に入り、シード権を獲得した法政大学に入学予定。インターハイでは5000m予選2組6位に終わったが、関東地区高校駅伝では3区1位など非常に力のある選手で、法大のエース・鎌田航生(4年)が卒業後は次代の主役となりえる逸材だ。インターハイ5000m予選2組で大島と競った清水郁杜(米子松蔭・14分04秒06)も法大に進学予定で、ともにチームを引っ張る存在になるだろう。

【次ページ】 3位は長野の高校生ランナー

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