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「獲得する以前からタクミを」「まだシンジなら…」クロップが“ココだけに語った”マネジメント術と南野拓実、香川真司への思い
posted2021/06/21 11:04
text by
アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph by
Takuya Sugiyama/Getty Images
リバプールを率いるユルゲン・クロップは、戦術家としてだけでなく、組織をまとめるマネージャーとしても高く評価されている。
就任1年目、クリスマス前の試合で惨敗したとき、恒例のクリスマスパーティーは中止になるかと思われたが、クロップは「みんなで飲み明かそう。午前1時前に帰るのは許さない」と言って選手たちの心を掴んだ。
決勝で敗れる「負のジンクス」を聞かれた際にはこう答えた。
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「私は決勝戦に6度立ち6度負けたが、私の心は壊れなかった。人生とは何度でも挑戦することだ。6度決勝で負けて、なお7度目の決勝を目指す。それが私だ」
言葉通り、クロップは18-19シーズンのCLでついに欧州の頂点に立った。
この名将はどんなマネジメント術を持っているのか?
クロップがオフで母国ドイツに帰国した際、マネジメントについて、そして南野拓実、香川真司についても話を聞いた。(翻訳:木崎伸也/全2回、前編はこちら)
マネが途中交代で“握手拒否”したことがあったが
――マネジメントについて聞かせてください。あなたにとってマネジメントで大事だと思うことは?
クロップ「常にロッカールームを掌握し、選手と波長を同じにすること。もし選手同士で揉め事が起こったら、正しい言葉を見つけて声をかけ、2人が再び1つになれるように導くこと。
チームのリーダーと意見を交わし、ときには戦術も議論する。そしてビデオミーティングで、次の相手の情報を伝える。ざっとこんな感じかな」
――選手が起用に不満を抱えた場合にどう対処しますか? たとえば昨季(20-21シーズン)、サディオ・マネが途中交代させられた際、あなたとの握手を拒否したことがありましたね。