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「獲得する以前からタクミを」「まだシンジなら…」クロップが“ココだけに語った”マネジメント術と南野拓実、香川真司への思い
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アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph byTakuya Sugiyama/Getty Images
posted2021/06/21 11:04

香川真司と南野拓実。2人の日本代表ナンバー10を指導したのがクロップだ
南野を獲得して、どんな印象を受けたか
クロップ「獲得する以前から、私はタクミを追っていたんだ。テクニックに優れ、動きで敵を騙すことができ、ドリブルの突破力がある。俊敏性があり、相手にとって予測不能。そういったクオリティーを評価していた。
リバプールがCLでザルツブルクと対戦したとき、彼は動き回り、常にパス回しに絡み、危険な存在であり続けた。私たちに大きなインパクトを残したんだ」
――実際に獲得して手元で見て、どんな印象を受けましたか?
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クロップ「彼はプロフェッショナルで学ぶ意欲があり、常に成長しようとしている。常に全力を尽くすメンタリティーがあり、プロのお手本のような選手だ。彼の可能性と未来について、私は確信している。
ただ、リバプールのチーム内には熾烈な競争があり、彼が望むような頻度では出場の出番が訪れなかった。だから2月、サウサンプトンへレンタルした。
サウサンプトンでもレギュラー争いがあったが、そこで彼は出番を得て、自信を掴んだと思う。今夏、その自信とともにリバプールに戻り、再び熾烈な競争に挑んでくれるだろう。彼には間違いなくリバプールで力を発揮できるポテンシャルがある」
ドルトムント時代のシンジとの素晴らしい日々を……
――あなたはドルトムント時代に香川真司を獲得し、ブンデスリーガで2連覇しました。香川と比較すると?
クロップ「今でもときどき、ドルトムント時代のシンジとの素晴らしい日々を思い出すことがある。彼と共に働くのはとても楽しかった。細かいテクニックに優れ、プレーのインテリジェンスが高く、ライン間で賢く動き回ってボールを受け、前へ強いパスを送り込んでいた。あれだけの才能がありながら、ベシクタシュやサラゴサではあまり機能できなかったのはとても残念だ」
――今年1月からギリシアのPAOKでプレーしています。
クロップ「正直、PAOKの試合はほとんどチェックしていなかった。シンジもそんなに頻繁にはプレーしていなかったからね。まだ彼なら高いレベルで成功できると思う。再びキャリアが上昇曲線を描くことを願っている」
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