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「争奪戦、疲れた」「6600円炭酸ボトルが抱き合わせ」ドジャースvsカブス大盛況のウラでチケット販売騒動“5つの問題”「転売対策ほぼなし」
posted2025/03/31 11:02

ドジャースとカブスが東京ドームで戦った開幕戦シリーズ。1枚6万円した席もあった中で、チケット争奪戦の騒動には課題が残った
text by

AkiAki
photograph by
Nanae Suzuki
あまりに多い販売回数…多くの課題を残したのでは
抽選販売が13回、先着販売が6回、スポンサー等よるチケットプレゼントキャンペーンが延べ20件以上――。東京でのカブスとドジャースによるMLB開幕シリーズ、筆者が調べる限り、チケット入手の機会はこれくらいあった(BtoBキャンペーンなどは含まず)。
チケット販売方法は法人向けやシーズンシートオーナー、プレイガイドやファンクラブでの有料会員も含まれるので全てに挑戦できる人は限られたが――それを除いてもこれだけ多くの入手機会があるのは、異様だった。
販売機会が多いことは、1回辺りの発売枚数も絞られる。また販売枚数も明らかにされないため、全て落選という友人も多かった。
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MLBとしては今回の大成功を踏まえて、遠くない将来に再度公式戦を開催するだろう。今回、筆者は偶然にもチケットを確保できたが、販売方式など多くの課題を多く残した大会だったと感じている。感じた課題を5つ、挙げてみる。
販売業者が多すぎ…「争奪戦、疲れた」
[課題1:販売業者の多さと無駄に多い先行抽選]
これは昨年のMLBソウルシリーズと比較すると分かりやすい。
昨年は「クーパンプレイ」1社による先着順の販売1回だけ、というシンプルかつ分かりやすい販売方式だった。
しかし今回は冒頭に触れた販売回数の多さだけでなく――チケット争奪戦に参加した方ならお分かりだと思うが――抽選をひとつ申し込むだけでも「席選び」「希望順位」「諸情報の入力」など多くの時間と労力を要する。また先着販売も、販売開始時間のタイミングでランダムに販売サイトへと訪問できるという実質「抽選」方式となった。そのため「待機列40万人」という事態となった。
ニュースでも大きく取り上げられたが、待機するにも貴重な時間や休日を潰す形となるため、ひたすら待つことに疲れたファンも多かっただろう。
「もうあの地獄は二度と味わいたくないくらい苦行だった」
「争奪戦、疲れた。こんなことなら日本にもう来なくてもいいのでは?」
こんな声が聞かれたのも事実である。
また、プレイガイドだけでも4社が同時期に先行抽選を開始していた。課題4でも触れるが、重複当選しても公式リセールの準備がなく、この方式には疑問が残る。