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「そこに“油断”はなかったのか?」巨人で76人の大規模クラスター発生! 内野手はほぼ全滅…無症状のコロナ陽性者への対応も考えるべき?
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/07/26 11:01
前半戦を終え5位の巨人・原辰徳監督。首位ヤクルトには12.5ゲーム差をつけられている
上原さんは7月24日のTBS系情報番組「サンデーモーニング」のスポーツコーナーに出演。
「一軍で何人でれば、全部中止にして、という風に」
「12球団でちゃんとしたルールを作るべきだと思うんですよね。一軍選手で何人出れば、もう全部中止にして、という風に。平等性に欠けますよね」
こう語りコロナ禍での試合実施のためのルール作りの必要性を主張した。
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今回の巨人のケースで日本プロ野球機構(NPB)の井原敦事務局長は「陽性者が大量で、チーム編成が極めて困難」と3試合中止の決定の理由を説明した。ただ、具体的に「チーム編成が極めて困難」とする規定は曖昧だ。同時に今回、中止を3試合とした背景には、その後にオールスター戦2試合を含む、ペナントレースのブレーク期間があることも当然、加味されている。
NPBのガイドラインでは、もし新型コロナウイルス陽性となった場合は、無症状なら検査から10日間経過か、あるいは6日間の隔離後にPCR検査などで2度の陰性が確認されることが、復帰への条件となる。そこからさらに調整期間を考えれば、最低でも10日前後は復帰までに時間がかかることになり、感染して症状がある選手の場合には、そこからさらに1週間前後が復帰に必要な期間となるはずだ。
巨人のケースは単純計算すれば、球宴明けには少なくとも無症状の選手は復帰できる可能性が高く、チーム編成もできるという判断である。
平等性確保のために必要なルールとは
しかしもし、これがペナントレースの真っ最中だったらどうなるのか? 今回の巨人のような大規模クラスターが発生すれば、1カード3試合どころか、さらに2、3カードの延期が余儀なくされることになる。そうなれば10試合前後も試合が止まり、日程的にクライマックスシリーズから日本シリーズまでのポストシーズンにも大きな影響が及ぶ可能性が出てくるだろう。
必要なルールは2つだ。