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「そこに“油断”はなかったのか?」巨人で76人の大規模クラスター発生! 内野手はほぼ全滅…無症状のコロナ陽性者への対応も考えるべき? 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2022/07/26 11:01

「そこに“油断”はなかったのか?」巨人で76人の大規模クラスター発生! 内野手はほぼ全滅…無症状のコロナ陽性者への対応も考えるべき?<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

前半戦を終え5位の巨人・原辰徳監督。首位ヤクルトには12.5ゲーム差をつけられている

 今季、新型コロナウイルスの影響で試合が延期になったのは、今回の巨人で6球団目となる。

 4月1日に選手7人とコーチ1人の感染が明らかになった楽天は翌2日と3日のソフトバンク戦が延期となった。4月7日に4番の牧秀悟内野手に齋藤隆チーフ投手コーチなど選手、スタッフ合わせて6人の感染者と濃厚接触者4人が自主隔離措置となったDeNAは、当日7日の阪神戦と8日からの中日3連戦が延期となった。その後も4月12日には一軍捕手3人を含む8人の感染者が出たオリックスが、同日からの楽天3連戦を中止するという決定をした。

 一方、和田毅投手、甲斐拓也捕手ら選手8人にコーチ、スタッフ9人の合わせて17人の感染者が出たソフトバンクが中止したのは、6月29日のロッテ戦と7月1日の西武戦の2試合だけ。そして7月9日に山田哲人内野手、青木宣親外野手らの主力選手に高津臣吾監督ら首脳陣とスタッフを合わせて18人がコロナ陽性となったヤクルトも、同日と翌10日の阪神戦の2試合だけを中止にして12日の中日戦からはファームにいた選手を呼び寄せて試合を行なうことになった(ただし降雨のため、試合は中止に)。

たった1試合の違いとはいえ不公平感があるのでは…

 結果としてヤクルトは高津監督が復帰した20日の巨人戦前日までの6試合を、1勝5敗と大きく負け越した。ペナントレースでは独走態勢を築いていたとはいえ、状況次第ではこのアクシデントをきっかけにチーム状態が変わって優勝争いのターニングポイントにもなりかねない事態だった。

 だからこそたった1試合の差とはいえ、ヤクルトと巨人の中止となった試合数に不公平感を感じるファンが出ることになるわけだ。

 そんな中でいち早く声を上げたのが、巨人でもプレーした元ボストン・レッドソックスの上原浩治さんだった。

【次ページ】 「一軍で何人でれば、全部中止にして、という風に」

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