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東京五輪代表から巨人・岡本和真がまさかの“落選”!?…好不調の波と「大事な場面」で“めっきり減ってしまう”ものとは
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![鷲田康](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKiichi Matsumoto
posted2021/06/12 06:01
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昨年のセ・リーグ本塁打、打点の2冠王の岡本だが、東京五輪代表入りはかなわないのだろうか
2019年3月、メキシコとの試合での内容が……
6月1日からの西武3連戦では15号を含む12打数5安打と活躍したが、続く日本ハム、オリックスとの6試合では22打数2本と再び大ブレーキに。しかし9日のオリックス戦でノーヒットノーランを逃れる16号を放ったのを契機に、11日のロッテ戦では逆方向となるバックスクリーン右への特大の17号2ランを放って再び上昇気配を見せるなど、乱高下を繰り返している。
実はこの波の大きさを稲葉監督以下の首脳陣に焼き付けた場面があった。
それは2019年の3月にメキシコ代表を招待して行われた侍ジャパンの強化試合だった。
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この強化試合は若手選手のテストを目的に、岡本と村上も招集され2試合が行われた。その第1戦では岡本は前年に3割、30本塁打、100打点を記録した実績を買われて「4番・一塁」に抜擢された。
しかしそこでメキシコの投手陣に全くタイミングが合わずに3打数無安打と凡退。内容的にも2三振を喫するなど動くボールに対応できず、第2戦では出場機会もなく終わっている。
一方、そのときに長打こそ出なかったが、それなりに対応したのが村上だったのだ。
村上は第1戦では「7番・三塁」で起用されると第3打席に中前安打。第2戦も「7番・一塁」で第4打席に左前安打と、それぞれ1安打をマーク。長打こそなかったが、動くボールをしっかり呼び込んで逆方向にも打って、その対応力の高さを印象付けたのだった。
大事な場面で“めっきり減ってしまう”ものとは
国際試合の動くボールに対しては逆方向に強い打球を打てることが、まず打者に求められる大きな技術になる。
岡本も決して逆方向に打てない、ひっぱり専門の打者ではないし、むしろセンターから右方向への打球の伸びにこそ、この打者の真価はあるはずなのだ。