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東京五輪代表から巨人・岡本和真がまさかの“落選”!?…好不調の波と「大事な場面」で“めっきり減ってしまう”ものとは
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![鷲田康](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKiichi Matsumoto
posted2021/06/12 06:01
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昨年のセ・リーグ本塁打、打点の2冠王の岡本だが、東京五輪代表入りはかなわないのだろうか
ところが大事な場面になると強く打球を打つ意識が大きくなりすぎるのか、テークバックが入りすぎて、逆に体が開いて右方向への打球がめっきり減ってしまう。その結果、日本シリーズや代表の試合で、なかなか結果を残せないということが続いているのである。
「もっとリラックスして打てればいいのに、どうしても強く打ちたくなっちゃうんだよな」
以前にスランプになったときの岡本の打撃を、こう評していたのは、元DeNA監督で解説者の中畑清さんだった。
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「あいつの技術、パワーがあればホームランが出ないときこそ、もっと楽に逆方向への意識を持てれば、センターから右方向に自然と大きいのが出るはず。そうなれば率ももっと上がるんだけどね」
そういう打撃ができれば国際試合でも結果が残るはずだが、それができていない。その不安感が人数に制限のある五輪代表から“落選”していく背景にあったということだ。
岡本が真の4番打者へと成長していくために
その結果、代表の三塁は村上となり一塁に楽天・浅村栄斗内野手、二塁に広島・菊池涼介内野手(ヤクルト・山田哲人内野手)、ショートに巨人・坂本勇人内野手という布陣で控えはマルチにポジションをこなせる西武・源田壮亮内野手となった。外野はソフトバンクの柳田悠岐外野手を中心に広島・鈴木誠也外野手とソフトバンクの栗原陵矢外野手が入って指名打者はオリックスの吉田正尚外野手、控えに近藤というのが予想される布陣となる。
野手枠を13人とすると、控えに岡本を残せる人数的な余裕がなかったことも想像できる。
厳しい制限の中でいかに効率的なチーム編成をできるかも、登録人数に限りのある五輪の代表選考では重要なキーポイントになるのは確かだ。そう考えると「サード・村上」という選択、岡本を残せなかった決断には納得できる。
またその一方で、この“代表落選”から岡本に残されたテーマも明確になったように思えるのだ。
好不調の波をいかに少なくして、コンスタントにチームに貢献できる選手になれるか――それが巨人だけでなく、日本代表でも、岡本が真の4番打者へと成長していくために残された、大きなテーマとなるはずである。
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