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東京五輪代表から巨人・岡本和真がまさかの“落選”!?…好不調の波と「大事な場面」で“めっきり減ってしまう”ものとは
posted2021/06/12 06:01
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Kiichi Matsumoto
東京五輪の「侍ジャパン」最終メンバーは近日発表される。
このコラムでは最終選考会議が行われた5月31日の直後に、予想メンバーをアップしたが、その後の取材でいくつか修正しなければならない選手が出てきている。
その1つが捕手。ソフトバンク・甲斐拓也捕手に続くもう一人の捕手は、阪神・梅野隆太郎捕手ではなくどうやら広島の會澤翼捕手となりそうだ。またリリーフ陣にはDeNAの山崎康晃投手が入るのが確実となっており、野手では捕手もこなせる日本ハムの近藤健介外野手の加入も有力だ。
その一方でもう1つ、大物の“落選”が明らかになった。
巨人の4番・岡本和真内野手である。
打者・岡本の今後の課題が明確に
そもそも“落選”という表現が正しいのかどうかには異論があるだろうが、ただ、3年連続で30本塁打の大台をクリアして昨年はセ・リーグのホームラン王と打点王を獲得、守備面でも正確なスローイングを含めた三塁守備という点でむしろ両リーグでもうまい部類に入るかもしれない。その打てて、守れる三塁手が五輪で代表入りをしなかったのは予想外であり、有力候補だったところから最終的に外れたのである。そう考えると“落選”という言葉が、ある意味、適切な表現になるのかもしれない。
そして今回の“落選劇”の背景を取材することで、打者・岡本の今後の課題が明確になってきたように思えるのだ。
まずは代表から外れた経緯である。
実は今回の代表選考で大きな前提となったのが、一昨年に優勝した「プレミア12」の代表選手をベースに、選考が行われたということだ。
そこで「プレミア12」で代表入りを打診されながら、ケガなどの理由もなく参加を断った西武の山川穂高内野手と森友哉捕手は、早い段階で候補から外されている。一方、會澤や山崎、近藤にヤクルトの山田哲人内野手らは「プレミア12」の実績を評価されて招集が決まっていった。
最大の焦点となったポジションとは?
ただ問題もあった。