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プレミア「チーム内得点王への依存度」を調べた GKアリソンがゴールしたリバプール、トッテナムはソン&ケイン頼みすぎ? 

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三重野翔大

三重野翔大Shodai Mieno

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posted2021/05/27 17:03

プレミア「チーム内得点王への依存度」を調べた GKアリソンがゴールしたリバプール、トッテナムはソン&ケイン頼みすぎ?<Number Web> photograph by Getty Images

トッテナムのケインとソン・フンミン、リバプールのサラーの決定力は圧倒的だ。ただ裏を返せば彼ら頼り、とも言える

 19/20シーズンは2ゴールながら、献身的な守備やチャンスメイク、中盤や前線でのポストプレーなど、チームプレイヤーとして重要な役割を果たした33歳。昨年11月には「サッカー人生で最も難しい決断」とアイルランド代表を引退しブレイズに専念したが、チームを救うことは叶わなかった。

 9位と躍進した昨季から一転、開幕から低空飛行が続いたシェフィールド・U。GKディーン・ヘンダーソンのレンタルバックやCBの要ジャック・オコンネルの長期離脱などもあり、後方が不安定になったことが災いした。

 センターバックのオーバーラップといった大胆な戦術を用いることに消極的になり、攻撃も前線の選手に頼らざるをえない。しかし昨季6ゴールのオリバー・マクバーニーは徹底的に封じられ、新加入のリアン・ブリュースターは違いを生み出せず。リス・ムセはたびたび負傷離脱――。

 斬新な戦術を武器にプレミアを席巻した昨季とは違って、今季は単純にチームの総力を試される展開となったことが全てだった。

 3部時代から共に歩んできたクリス・ワイルダーとも別れを告げたブレイズ。来季チャンピオンシップの舞台から再出発だ。

エースへの依存は決して悪いことではない

 ゴールという項目に特化したものではあるが、今回のデータには20クラブのシーズンを通した特徴が表れていると言えよう。

 スパーズの項でも述べたように、エースへの依存は決して悪いことではない。選手の層や特徴によって戦術は異なるし、エースを最大限に活かした戦い方もある。

 重要なのは各クラブが今季の結果をどう評するかだ。それが最初に表れるのが今夏の移籍市場。どのポジションに、どんなタイプの選手を補強するのかで、今季の評価や課題が改めて明らかになってくる。

 プレミアリーグがシーズンオフに入るとはいえ、話題は尽きない。

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