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センバツ最激戦ブロック&優勝候補は? 総合力は大阪桐蔭だが、エース今村猛が覚醒した「09年清峰」の再来も
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![西尾典文](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/a/c/-/img_acbdcac367236f00ac3ccaffb742c1a411836.jpg)
西尾典文Norifumi Nishio
photograph bySankei Shimbun
posted2021/02/24 17:20
![センバツ最激戦ブロック&優勝候補は? 総合力は大阪桐蔭だが、エース今村猛が覚醒した「09年清峰」の再来も<Number Web> photograph by Sankei Shimbun](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/2/4/700/img_243d0a5677c9b430de6a059727bbbc16150530.jpg)
大会No.1投手・小園健太を擁する市和歌山。今村猛が覚醒した90回大会の清峰の再来なるか
明徳vs.仙台育英は指揮官対決にも注目
その他の実力校も難しいゾーンに入ったという印象だ。
神戸国際大付のゾーンには北海(北海道)、明徳義塾(高知)、仙台育英、健大高崎(群馬)と秋の地区大会を制した4校が固まった。中でも注目はやはり明徳義塾と仙台育英の対戦だ。
明徳義塾は大型左腕の代木大和が秋の公式戦8試合中7試合を1人で投げ抜き、攻撃では犠打などの小技を駆使する“昭和”の雰囲気を感じさせるチーム。一方の仙台育英は伊藤樹というプロ注目のエースに頼らない継投と多彩な攻撃で東北大会を制した。長期的な戦い方としては仙台育英に分がありそうだが、初戦の一発勝負となるとどうなるか分からないのがトーナメント戦の醍醐味でもある。甲子園通算51勝を誇る百戦錬磨の馬淵史郎監督と、就任4年目ながら若き名将の呼び声高い須江航監督の両指揮官の采配にも注目だ。
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この2校以外にも抜群の安定感を誇るエース木村大成を擁する北海、圧倒的な攻撃力と選手層の厚さが光る健大高崎も実力のあるチーム。さらにプロ注目の193センチ右腕、達孝太を擁する天理(奈良)も3回戦まで比較的日程にゆとりがある位置に入っており、侮れない存在だ。
エース畔柳を擁する中京大中京
東海チャンピオンで151キロ右腕の畔柳亨丞を擁する中京大中京(愛知)は1回戦最後のカードに入った。初戦の相手となる専大松戸(千葉)と比べると攻守ともに力は上に見えるが、勝ち上がったとしても常総学院(茨城)、敦賀気比(福井)という実力校の勝者が相手となる。1回戦から2回戦の間が1日しかないだけに、畔柳以外の投手をどこまで起用できるかという点が勝ち進むうえで重要になる。
同じゾーンで真逆の位置に入った東海大菅生(東京)は他の3校が全て初出場ということもあり、上手く勝ち抜けてくると中京大中京にとっては大きな壁となりそうだ。