新刊ドラフト会議BACK NUMBER

『消えた甲子園 2020高校野球 僕らの夏』甲子園がない夏に何を求めた? 取材して見えた、その「答え」。 

text by

中村計

中村計Kei Nakamura

PROFILE

photograph bySports Graphic Number

posted2021/03/02 07:00

『消えた甲子園 2020高校野球 僕らの夏』甲子園がない夏に何を求めた? 取材して見えた、その「答え」。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『消えた甲子園 2020高校野球 僕らの夏』朝日放送テレビ「2020高校野球 僕らの夏」取材班 集英社 1400円+税

「甲子園がすべてじゃないとは甲子園があったから言えた。本当になくなった今、とてもじゃないけど言えませんよ」

 ある強豪校の指導者の言葉だ。

 昨年、本書のタイトル通り、甲子園が消えた。新型コロナの影響で、春の選抜大会が中止になり、夏は全国高校野球選手権大会も中止に追い込まれた。

 甲子園がすべてではないなら、何があるのか。その答えをみんなが探していた。選手も、指導者も、その関係者も。

 そして取材する側も同じだった。毎年、夏の甲子園の開催期に『熱闘甲子園』を制作している朝日放送テレビの取材班は、昨年夏、『2020高校野球 僕らの夏』という特別番組をつくった。本書はその番組の増補版であり、書籍版である。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 666文字

NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

関連記事

高校野球の前後の記事

ページトップ