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小笠原満男はいつも正直だった。
悔しさを胸に戦い続けた男の引退。
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![寺野典子](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
寺野典子Noriko Terano
photograph byGetty Images
posted2019/01/08 11:30
![小笠原満男はいつも正直だった。悔しさを胸に戦い続けた男の引退。<Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/3/e/700/img_3ec7c4790e1342698a43179c14fcded1151910.jpg)
2018年、クラブW杯のトレーニング中に笑顔を見せた小笠原満男。鹿島を、Jリーグを文字通り牽引した選手だった。
みんなで喜ぶ瞬間こそ幸せ。
「鹿島アントラーズの全部が好きですね。しいて言えば勝ちにこだわり、みんながひとつになって、タイトルへ向かうところ。そこがすごく好きです。、何よりもタイトルを獲って、みんなで抱き合い喜ぶあの瞬間が、一番報われるときで、幸せを感じる瞬間なので。
絶対にこのチームはタイトルを獲り続けなくちゃいけない。だから、普通のチームになっちゃいけないと思う。ずっとタイトルを獲り続けて、強くなってきたチーム。急に強くなったわけじゃないし。いろんなものを積み重ねてここまで来た。今後もタイトルを獲って、どんどん積み重ねてほしいから。今度は違う形でそれに関わりたい」
悔しさを笑顔でごまかすことはしない。悔しいという想いをポジティブな力に変えてきた。勝利にこだわり、球際での強さを発揮できるのは、鹿島アントラーズへの忠誠心とクラブ関係者、サポーター、仲間に対する誠意の表れだ。そして、自身の飢えを埋めるためなのだろう。
現役を引退し、立場が変わっても、勝利への渇望はこれからも続いていくに違いない。
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