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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
原晋監督から「あいつがいるから」と絶大な信頼の「青学大箱根駅伝V4主力」が遂に…名選手が目立つ今年の引退ランナー総まとめ!<一覧リスト付>
posted2025/03/25 11:03

2025年は例年にもまして忘れがたき名ランナーが数多く引退する。どんなランナーたちがシューズを脱ぐのだろうか? 写真は青学大〜GMOインターネットグループで引退を表明した下田裕太の学生時代
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph by
Atsushi Hashimoto
村山紘太(GMOインターネットグループ)は、1月12日に今季限りでの引退を表明した。双子の兄・謙太(旭化成)と明成高校で3年間を共に過ごした後、大学では兄(駒澤大)から独立して強くなるために城西大に進んだのが2011年。4年時には関東インカレ10000mで優勝、謙太とともに兄弟で1部2部の10000mを制し、日本選手権5000mで2位、アジア大会では5000m、13分34秒57のタイムで5位入賞を果たすなど、トラックでは学生の域を越えた強さを見せた。
箱根での兄弟対決も
4年時の全日本大学駅伝では1区を走り、謙太に敗れて区間2位だったが、第91回箱根駅伝では2区で8人抜きを達成し、区間2位の成績で謙太(区間4位)に勝って卒業した。
卒業後は旭化成で兄弟揃って世界挑戦を目指した。実業団1年目の15年に10000mで27分29秒69をマークし、高岡寿成が保持してきた日本記録を14年ぶりに更新。16年のリオ五輪では5000mと10000mの2種目に出場するなど、日本のトラックを引っ張るスピードランナーとして活躍した。
ラストレース、最初で最後の兄弟共走
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個人としてのラストレースになった別府大分毎日マラソンでは、謙太との最初で最後となる共走が実現。30キロ手前地点では先頭集団から離れた謙太のお尻をポンポンと叩き、一緒にいこうという叱咤と、ありがとうの感謝の合図を送ったが、そのシーンに胸を熱くしたファンは多かったはずだ。
普段は笑みを絶やさず、レースではいつも攻めの走りを披露した村山の姿が見られなくなるのは寂しい限りだが、「みんなに応援してもらい、楽しく力を出し切ることができました。今後は、指導者の道を歩んでいきたい」と語り、今後はスピード化が加速する世界に負けないランナーの育成に心血を注いでいく。