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「CL出場の20歳、ゴール量産中“あのMF”も」森保ジャパンじつはこんなにいた“招集外の有力選手”…森保監督「色々な意見があって当然かなと」
posted2024/11/09 17:00
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
JIJI PRESS
その必要性を誰よりも感じているのは、森保一監督ではないだろうか。
11月シリーズの日本代表には、お馴染みの名前が並んだ。チームは北中米W杯アジア最終予選で、グループ首位を快走している。大幅なメンバーの入れ替えは必要なく、人材不足のポジションはない。冨安健洋と伊藤洋輝が離脱しているCBも、彼らの不在を感じさせない厚みを保っている。
攻撃陣では戦線離脱中の浅野拓磨が、10月に続いて招集を見送られた。上田綺世もケガで招集外である。しかしこちらも、多彩な顔触れが揃っている。最終予選の主戦術となっている3-4-2-1でも、4-2-3-1でも、選手起用に困ることはないのだ。
「新勢力を迎えるタイミング」ではないが…
チームの年齢バランスも悪くない。パリ五輪世代からGK鈴木彩艶、CB高井幸大、MF藤田譲瑠チマがピックアップされている。付け加えておけば、MF久保建英もパリ五輪世代だ。26年の北中米W杯を見据えて、世代交代が急がれるポジションも見当たらない。
現在の日本代表は、「結果重視、継続性重視」のフェーズにある。最終予選のグループ2位以内を確保し、W杯の出場権をつかむことが求められている。小さなミスも許されないだけに、すでに構築されたコンビネーションや選手の組み合わせを活用するべきだ。
チームは集合して2日または3日で試合に臨み、移動を経てまた試合というスケジュールを消化する。トレーニングのセッションは限られる。それもまた、継続性が重視される大きな理由となっている。
新戦力を迎えるタイミングではない。それは分かっている。分かっているのだが──。
GKは大迫敬介と谷晃生の国内組に加えて、鈴木の3人で構成されている。パルマで定位置をつかんでいる鈴木が正GKに指名され、東京五輪世代のふたりがバックアップとなる陣容に不足はない。
そのうえで言えば、シントトロイデンで正GKとなっている小久保玲央ブライアンや、MLSバンクーバー・ホワイトキャップスの高丘陽平らにもチャンスを与えたい。
GKはDFラインとの連係はもちろん信頼関係が大切なので、いきなりスタメンで起用しろとは言わない。ただ、結果を残している選手を招集することで、彼らはもちろんその他のGKがモチベーションを高めるだろう。