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ルメールのイクイノックスと武豊のドウデュース、「真の最強馬」はどちらなのか? 天皇賞・秋に“競馬史に残る名勝負”を期待する理由 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKeiji Ishikawa

posted2023/10/28 17:02

ルメールのイクイノックスと武豊のドウデュース、「真の最強馬」はどちらなのか? 天皇賞・秋に“競馬史に残る名勝負”を期待する理由<Number Web> photograph by Keiji Ishikawa

国内外でGIを4連勝中のイクイノックス(左)か、ダービーで同馬を破ったドウデュースか。“最強”の座をかけて両雄が激突する

「平成の盾男」と「令和の盾男」の腕比べにも注目

 それだけに、8カ月ぶりの実戦となる今回は期するものがあるはずだ。前進気勢の強い走りが示すように、前向きな馬なので、休み明けでも戦える態勢は整っている。

 1週前追い切りに騎乗した時点で、武は、「キャンターにおろしたときから、馬がすごく走りたがって、いい雰囲気でした。ゴーサインへの反応も速かった」と、状態のよさを感じ取っていた。そして、同世代のライバルとの再戦については、「イクイノックスとレースをするたびに、ドウデュースでいつかもう一度という気持ちがありましたから、ようやくそのときが来たという感じですね」と話している。

 武も、厩舎スタッフも、筋肉が逞しくなったことに言及している。さらにパワーアップしたドウデュースが、府中の長い直線で末脚を爆発させる。

「平成の盾男」と呼ばれたように、現役最多の天皇賞・秋6勝を誇る武も、天覧競馬を制したことはない。ドウデュースが勝って、スタンド前での武による「馬上礼」が実現すれば、競馬史に残る名シーンとなるだろう。

 2週間前にリバティアイランドで史上7頭目となる牝馬三冠制覇を達成した川田将雅と中内田充正厩舎のタッグとなるプログノーシスや、天皇賞春秋制覇がかかるジャスティンパレス、今年の大阪杯でGI初制覇を遂げたジャックドールといった力のある馬たちが「二強」に割って入るかどうかも楽しみだ。

 名勝負を演ずる名馬の背には、必ず名手がいる。過去5年で天皇賞・秋を4勝している「令和の盾男」ルメールと、春秋合わせて史上最多の天皇賞14勝を挙げている武との腕比べも見ものである。

 令和で初めてとなる天覧競馬にふさわしい、競馬史に残る一戦になってほしい。

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