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「模試で東大DかE判定」だったのに…なぜTBS喜入友浩アナは一浪で赤門合格できたか「前日、試験にどう臨むか考えた」捕手的思考 

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2023/02/18 11:15

「模試で東大DかE判定」だったのに…なぜTBS喜入友浩アナは一浪で赤門合格できたか「前日、試験にどう臨むか考えた」捕手的思考<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

東大野球部出身のTBS喜入友浩アナウンサー。その合格記を聞いた

「ホテルで試験にどのように臨むかを考えたんです。国語で言えば〈80点中40点は取る。古文と漢文は8割以上取れるチャンスがあるから、そこに時間をしっかりかける。文章を丁寧に読んで間違えない。加点してもらうのが大事〉といった感じです。

 逆に苦手な数学は〈6問あるうち、1問完答できたら上出来だから、まず6問をゆっくり見て、自分にどれが解けるか。しっかり選球眼を〉という感じです。理科もどの分野ならいけるかと見極めていきましたね。東大入学後の野球部では、プロで首位打者になった佐野恵太選手が明治大学にいて対戦しましたが、〈佐野君に打たれたら致命的なので集中する〉といった考えと一緒だと思います」

 選球眼や抑えるポイント、って完全に野球の考え方! スポーツの考え方も勉強に役に立つんだな……。

「もう1回受験したら合格していない可能性が高いと」

 迎えた試験当日、喜入アナにとって追い風が吹く。最初の科目が最も得意な国語だった。そこで「想定を上回る」手応えがあり、その後の科目でも「数学で46点という、今まで取ったこともない謎に良い点数」を取っていった。スポーツでは「勢いに乗って勝つ」ということがあるが……。

「まさにそうなんです。だから本当の実力があったかは正直なところわからない。それどころか、もう1回東大受験したら合格していない可能性が高いと思うんです。あれだけ模擬試験がボロボロだったのに、当日の試験が終わった後はワクワクして、合格発表も東京まで見に来たんです。今思えば(合格できたという)確信があったのだろうなと思います」

 こう考えると……入試も一種のマインドスポーツなのかも、という気づきを与えてくれる喜入アナの合格記だった。

 しかし、よくもまあ野球をプレーしながらそこまで学力を積み上げたものだ。あ、野球と言えば喜入アナはリトルリーグからプレーしていたと言っていたな……ということで、続いては「喜入アナの頭脳を活かした野球歴」「東大野球部での日々」について聞いてみることにした。

#2につづく)

喜入友浩(きいれ・ともひろ)

1993年8月27日、アメリカ生まれ福岡県福岡市育ち。修猷館高校を経て東京大学へ入学し、野球部の正捕手として活躍。TBS入社後、スポーツ中継などを経験したのち、現在は「news23」のフィールドキャスターとして活動。ラジオでは「パンサー向井の#ふらっと」木曜日(隔週)なども担当。最近は「カメラにハマっています」とのこと

#2に続く
「東大相手に本気になってくれた」桑田真澄コーチとの出会い、柳裕也の決死スクイズ…“94連敗を止めた捕手”喜入友浩アナの「挫折と喜び」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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