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「野球のリリーフのように」森保監督のカードは攻撃だけじゃない! スペインを機能停止にした冨安健洋と遠藤航の“守備ジョーカー投入”
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飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byTakuya Sugiyama/JMPA
posted2022/12/03 17:27

ジョルディ・アルバをケアする冨安健洋。アンス・ファティも投入されたスペインの「左」を封鎖した
「先発で出るのか、中継ぎで出るのか、クローザー、ストッパー、リリーフで出るのか。役割の違いがあるだけで、チームが勝つために選手個々が機能していると思います」
野球の継投策にレギュラーやサブといった概念はない
たしかに、野球の継投策にレギュラーやサブといった概念はない。そして、冨安、遠藤がこなしたのは文字通りクローザーで、試合を終わらせる役目だったわけだ。再び遠藤が語る。
「スペイン戦では今のチームの良さが出たと思っていて。攻撃的にも行けるし、最後にしっかり締めることもできるメンバーが揃っている。ベンチメンバーも含めてみんなで戦った結果がグループステージ突破になったかなと思います」
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実際、ここまでの3戦で26人の登録選手中、22人がピッチに立っている。フィールドプレーヤーでまだ出番のない柴崎岳、町野修斗もこの先の展開次第で、指揮官は迷わず起用するに違いない。
冨安と遠藤が負傷から戦列に戻り、スペイン戦には間に合わなかった酒井宏樹も復帰間近だ。一方で、痛みを抱えたままプレーする選手も少なくなく、激闘は選手たちの体を間違いなく蝕んでいる。指揮官の大胆かつ冷静な選手起用とチームの総合力は、ここから先のステージでさらに問われることになる。<つづく>
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