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〈クロアチア戦予想スタメン〉モドリッチら“最強級中盤トリオ”をどう封じる? 遠藤航「一番良くないのは、コスタリカ戦みたいに…」
posted2022/12/05 11:35
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Takuya Kaneko/JMPA
クロアチアのズラトコ・ダリッチ監督が前日会見で興味深いことを言っていた。
日本とクロアチアはメンタル面もやり方も、似ている――。
「日本は粘り強く、決して諦めないチーム。18年(ロシアW杯)は我々も自分たちを信じて諦めず、粘り強く戦った」
クロアチアは前回大会、3試合連続延長戦を戦い抜き、決勝戦へと勝ち進んだ。
一方、今大会の日本はW杯優勝国であるドイツ、スペインに先制されても大崩れせず、後半に入って逆転劇を演じてみせた。
こうした戦いぶりに、ダリッチ監督は自分たちと同じ匂いを嗅ぎ取ったのかもしれない。
クロアチア伝統の粘り強さは今大会も同じ
クロアチア伝統の粘り強さは、今大会のチームにも受け継がれている。
グループステージではモロッコ戦は0-0、カナダ戦は4-1、ベルギー戦も0-0と、2度のクリーンシートを達成している。
「3試合で1失点しかしていない。硬いチームという印象」と冨安健洋は語る。
似ているのは、それだけではない。試合中にふたつの顔を見せるという点でも、似た者同士だ。
日本は後半に攻撃のカードを切ることで試合の流れとペースを一気に変えるが、クロアチアは30分過ぎから攻勢に出る。クロアチアはグループステージ3試合で40本のシュートを打ったが、そのうち7本が前半の残り15分間、15本が後半開始の15分間に放たれたもの。この30分間に畳み掛ける傾向があるのだ。
“攻撃のスイッチ”を入れてくるのがモドリッチ
その際、“攻撃のスイッチ”を入れるのが、ピッチ上の監督と呼ばれるルカ・モドリッチだ。
「ボランチで一番いい選手だなと長いこと感じていて、誰もが認める存在。ゴールも取れるし、得点に絡めるし、ゲームも作れる。理想的だと思います」
そうリスペクトするのは、同じボランチの守田英正である。
4-3-3のインサイドハーフを務める10番は、勝負どころと見るやゴール前まで顔を出し、攻撃に厚みをもたらす。