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「超攻撃的。モリヤスを批判できようか、いや…」トルシエが森保ジャパンに太鼓判「クボがゴールした瞬間、監督と選手の関係は良好だと」
posted2025/03/24 18:20

バーレーン戦後、選手から祝福のウォーターシャワーを浴びた森保一監督。日本代表は好循環の中にあるとトルシエも見ている
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph by
Kiichi Matsumoto
3月6日に来日したフィリップ・トルシエ元日本代表監督。以来、大阪でのJリーグ観戦、長崎でのクラブ視察など、日本各地を回り精力的に日本サッカーの視察とメディアでの活動を続けている。日本対バーレーンのW杯アジア予選がおこなわれた20日も、昼に世田谷のTOHOスタジオで宮本恒靖JFA会長とメディア向けトークイベントを行った後、夜は名古屋に移動しパブリックビューイングで戸田和幸さん、岩渕真奈さんとのトークショーに列席した。
日本がバーレーンを破り、W杯本大会出場を決めた試合をトルシエはどう見たのか。試合後に電話で話を聴いた。
勝利は順当だが厳しい戦いを強いられた
――仕事は終わりましたか?
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「今はレストランで食事中だ。君さえよければ今ここで話せる」
――試合をどう見ましたか。予選突破というミッションは達成したものの内容的にはさほどではありませんでした。
「この試合には賭けるものがたくさんあった。予選突破がその最たるもので、勝利が待たれたが決まるまでには時間がかかった。日本は忍耐強く戦わねばならず、チャンスを逃したくない相手に対して、難しい戦いを強いられた。バーレーンはアグレッシブで、守り抜くために日本に来たわけではなかった。だから日本の勝利は順当ではあったが、得るためには時間がかかった。ビッグゲームにはならなかったがシリアスで規律に溢れた試合だった。
試合全般を鑑みれば結果は妥当だった。ただ日本の攻撃は正確さを欠き、ゲームのコントロールに苦しんだ。だが後半に投入された田中碧(46分)と鎌田大地(63分)が、日本にプラスアルファをもたらした。マンオブザマッチは久保建英だ。彼がチャンスを次々と作り出したうえに、ゴールまで決めて日本を重圧から解き放った」
申し分ない運動量…クボ個人で補った
――難しい状況での試合で、攻撃面でコレクティブなパフォーマンスを発揮できないなか、久保の個人技が違いを作り出しました。