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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「ナガトモは批判された11年後も日本代表に」バーレーン戦ホンネ採点…日本通ブラジル人記者が称える長友佑都38歳の存在「今は全員、W杯優勝を」
text by

沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/03/24 06:03

前半は苦しみながらも2-0で勝利したバーレーン戦。ブラジル人記者がホンネで採点した
「右は堂安律、伊東純也ともに6.0点。堂安は守備で忙しかった。攻撃面でもっと思い切ってプレーしてほしかった。伊東は時折、持ち前のスピードを発揮したが、ドリブルで崩し切った場面はほとんどなかった。左も三笘薫、後半途中から出場した中村敬斗ともに6点。三笘も守備に奔走した。前半終了間際に左足でシュートを放ったが、ふかしてしまった。中村も、決定的なチャンスを作ることはできなかった」
――両シャドーはどうでしょうか。
「久保は8.0点。90分間走り回って1ゴール1アシストを記録し、守備でも大きな貢献をした。文句なしのマン・オブ・ザ・マッチだ。南野が5.5点で、鎌田が7.0点。南野はいつも水準以上のプレーを見せる選手だが、この試合では珍しく貢献度が低かった。鎌田は、これまでの代表戦で本来の力を出せないことが多かったが、バーレーン戦では広い地域を自在に動き回り、伸び伸びとプレーして大きなインパクトを残した」
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――CFは?
「上田綺世は6.5点。ポストプレーで持ち味を発揮したが、前半終了間際、三笘の左からのクロスを受けてシュートしたのが一番の得点機だったが、相手DFにブロックされてしまった。それでも、先制点の場面では重要な仕事をした。町野修斗は出場時間が短く、採点なし」
モリヤス采配的中だね。ただ“マエダ出番なし”は意外だ
――最後に、森保一監督です。
「7.0点。久保と鎌田の起用に見られるように、選手のコンディションを見極めた選手起用が的中した。ただ現在、クラブで絶好調の前田大然を起用しなかったのは意外だった」
――アジア最終予選を通じての日本代表をどう評価しますか。
「ホームでのオーストラリア戦を除き、ほぼ完璧な戦いぶりだった。8大会連続W杯出場とはいえ、過去のアジア予選ではいつも最後の最後まで苦しんでいた。こんな圧倒的な結果を残して予選を突破したのはこれが初めて。しかも、常に攻撃的にプレーして、7試合で実に24得点(※1試合平均3.4点)をあげた。この2点で、非常に高く評価できる」
――この予選を通じて見たアジアのレベルをどう見ましたか?
「2026年W杯へのアジアからの出場枠が4.5から8.5へ激増して、中位以下の国にも出場チャンスが出てきた。それが大きなモチベーションとなり、各国の強化が進んだ。その一方で、従来の強豪国――韓国、イラン、オーストラリア、サウジアラビアなどのレベルは必ずしも上がっていない。唯一の例外が日本で、1993年のJリーグ創設以来の継続した強化が実を結びつつある。大会前、私はアジアからの出場枠が増えたことで日本も気が緩む可能性があると懸念していたが、全くの杞憂だった」
試してほしい若手3人、そしてサノ招集は…
――アジア最終予選は、まだ3試合残っています。どのように戦うべきだと思いますか?