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「クボは“内気な日本人”から逸脱してる」MF久保建英にインタビューした仏専門誌が驚き「10番が好きなんだ」「次は世界最高の1人に」アツい本音
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田村修一Shuichi Tamura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/03/28 17:02

日本代表でもスペインでも存在感を放つ久保建英。昨夏、サッカーの権威的専門誌「フランス・フットボール」誌のインタビューに応じた
「(ソシエダでは)自信を得ることができた。シーズン初戦はベンチスタートと思っていたら、いきなり監督(イマノル・アルグアシル)から先発出場を言われ、その試合で決勝ゴールを決めた(対カディス、1対0、2022年8月14日)。観衆やスタッフ、チームが僕に信頼を寄せているのがわかったから、僕も彼らの期待に応えなければならないと思った。
そこから僕はサッカー選手として成長した。左右のウィングやセカンドストライカー、中盤でプレーすることもあるけど、ポジションは重要じゃない。僕が望んでいるのは重要な役割を演じることであり、ビッグゲームに出場して危険なシーンを作り出すことだ」
自身がイメージする理想の選手像はどういうものであるのか。
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「他の選手には真似できないことをやれる選手になりたい。得意なのはディフェンダーに1対1の闘いを挑むこと、相手のライン間でボールを受けること、前に向かってプレーすること……。だから常に中心でプレーしていたいし、10番が好きなんだ。
特別な選手になりたいし、人々にもそう期待されたい。今も彼らは僕を見にスタジアムに来ているだろう(笑)。僕のプレーを見るためならば、お金は惜しくないとサポーターに言われたい。そんな選手になりたいんだ」
日本の人々が、もっとJリーグに注目する必要が
自分はとてもシンプルな人間であると彼は言う。控えめな性格ではなく、野心に溢れているとも。
「両親からは、自分の原点がどこかは常に意識していろと言われている。ここまで来れたのも、自分ひとりの力ではなかったこともよくわかっている。そうしたことを忘れないのはとても大事なことだ。
家族は僕を最もよく理解している大切な存在だ。世界中が敵に回っても、家族だけは僕を支えてくれる。それこそが人生が与えてくれる何よりも貴重なことだろう」
それでは久保は、日本サッカーをどう見ているのか。
「日本人はヨーロッパのサッカーをJリーグ以上に見ている。それだけレベルの違いを感じているからだ。間違っていないと僕も思う。Jリーグがリーガやプレミアリーグのようなレベルにあったら、僕も日本を離れなかった。思うにサッカーで強国になるためには、レベルの高い国内リーグが不可欠だ。そのためにはJリーグもヨーロッパと日程を合わせるべきだし、日本の人々がもっとJリーグに注目する必要がある」
久保自身が感じる日本と欧米諸国の違いとは
日本と欧米諸国の違いを彼はこう指摘する。