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「日本サッカー特集号…とても売れたよ」フランス名門誌編集長がホンネで喜ぶ「クボはマンガで同僚と」「我々とドイツ、スペインに勝っただろ?」
posted2025/03/28 17:01

8大会連続W杯を決めたサッカー日本代表。昨夏にフランス・フットボール誌が「日本サッカー特集」を組んだが、非常に好評だったという
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph by
Kiichi Matsumoto
フランス・フットボール(FF)誌による日本特集の第2回、ヴァンサン・ガルシア編集長へのインタビュー続編である。日本の文化であるマンガはフランスでも広く親しまれているが——その中で新世代のサッカーマンガとして、ヨーロッパで『ブルーロック』が大人気だという。日本サッカーへの忌憚のない意見とともに、深掘りして聞く。
クボはマンガを話題に打ち解けた、と
――キャプテン翼の人気はあるのはわかっていましたが、ブルーロックも同様ですか。
「その通りだが、それはフランスばかりではない。他の国でも同じことは起こっている。久保建英が巻頭インタビューで語っているように、彼がヨーロッパにやって来た時にマンガの洗礼を受けたと。たぶんキャプテン翼のことだろう。
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私が語れるのはフランスのことだけだが、フランスでは1980年代にキャプテン翼が大流行した。マンガはあらゆる世代に影響を与えた。久保はマンガを話題にすることで、チームメイトと打ち解けられたしいい関係が築けたと語っている。キャプテン翼だけに限らず、マンガ全般に言えることだ」
――そうかも知れません。
「また日本は私が個人的に好きで、過去に2度訪れた」
――それは観光ですか、それとも仕事で来たのでしょうか。
「2度とも観光だ。1度は友人と、もう1度はこの2月に子供たちと一緒だった。日本が好きだし、日本を尊重している。ブルーロックやキャプテン翼、東京のサッカー熱など興味深いテーマがたくさんある。特集号を出せるだけのものが日本にはある。私の個人的な興味と日本をめぐる状況、すべてがうまく絡み合い、また結果としても大きな成功を収めた」
W杯ではドイツだけでなくスペインにも勝っただろう?
――文化的側面はそうですが、日本サッカーそのものはどうでしょうか。