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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「東京ドーム天井に当たった説」大谷翔平あのホームランは計測不能…山本由伸と今永昇太の進化、佐々木朗希の別次元とは〈開幕戦詳細データ〉
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2025/03/24 11:04

ドジャースの大谷翔平。“天井に当たった”説もある、あのホームランは計測不能だった
鈴木誠也と大谷翔平の2人は、プレシーズンマッチの打席も含めて打球データを見る。/は対戦投手、速は打球速度、距は飛距離。
【鈴木誠也】
☆3月15日 阪神戦
1回 中直/門別啓人 速173km/h 距91.8m
4回 中直/門別啓人 速179.6km/h 距104.3m
7回 左安/工藤泰成 速126.5km/h 距25.8m
☆3月16日 巨人戦
1回 四球/グリフィン
3回 右飛/グリフィン 速155.6km/h 距98.5m
5回 三振/グリフィン
5回 三振/石川達也
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★3月18日 ドジャース戦
1回 遊直/山本由伸 速88.5km/h 距48.3m
3回 三ゴロ/山本由伸 速129.9km/h 距9.0m
6回 三振/バンダ
8回 三直/トライネン 速115.4km/h 距39.3m
★3月19日 ドジャース戦
1回 三振/佐々木朗希
3回 四球/佐々木朗希
4回 三振/ガルシア
6回 三ゴロ/ナック 速117.5km/h 距9.4m
9回 三振/ベシア
日本へきて最初の打席で阪神・門別から173km/hのいい当たりの中直を放ち、4回には107mの中直を放った。だがプレシーズンマッチの安打はこの試合のゴロで抜ける左前打だけ。開幕戦2試合では、芯に当たる打球はほとんどなかった。まだ調整段階で、本番はアメリカに帰ってから、という印象か。実際、アメリカ帰国後、ロッキーズとのオープン戦で2打席連続本塁打を放っており、これ以降の活躍に期待したい。
大谷:“天井に触れた説”ホームランが計測不能だった件
【大谷翔平】
☆3月15日 巨人戦
1回 四球/戸郷翔征
3回 右本塁打/戸郷翔征 速169km/h 距118.9m
5回 二ゴロ/戸郷翔征 速141.3km/h 距3m
☆3月16日 阪神戦
1回 三振/才木浩人
3回 中飛/才木浩人 速150km/h 距83.9m
★3月18日 カブス戦
1回 二ゴロ/今永昇太 速122.3km/h 距2.7m
3回 二直/今永昇太 速155.5km/h 距53.8m
5回 右安/ブラウン 速172.8km/h 距42.3m
6回 三振/ブラウン
9回 右二/ブレイシア 速173.5km/h 距63.2m
★3月19日 カブス戦 一部データなし。
1回 左飛/スティール ※データなし
3回 一ゴロ/スティール 速144.7km/h 距11.6m
5回 中本塁打/ピアソン ※データなし
7回 敬遠/メリウェザー
9回 四球/プレスリー
条件は同い年の鈴木誠也と全く同じはずなのだが——大谷は、プレシーズンマッチでも開幕シリーズでもきっちり結果を出す。これ、どういうことなのかと思ってしまう。さらに第1回でも言及したが、ピアソンから放った今季第1号本塁打は、映像で見る限り東京ドームの天井に当たっているように見える。あれだけの打球がギリギリでのスタンドインとなったのはやや不自然だし、もし天井がなければ、さらに驚愕の一撃となったのではないか。
とはいえ打球速度は、ピーク時に比べればかなり遅い。スイングスピードがまだ上がっていないのだろうが、それでも全選手中最多の2本塁打である。プレシーズンゲームは4打数1安打1本塁打2打点、打率.250、開幕シリーズは8打数3安打1本塁打1打点、打率.375だった。
これがスーパースターだ――と言えばそれまでだが、大谷の集中力と結果にコミットする力には、やはり感嘆するしかない。〈第1回からつづく〉
