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今永昇太“なぜ英語ペラペラでなくても”愛される? カブス関係者が続々証言「最後に1つ、大事なことを言います」DeNA時代から“キャラ激変”本当の評判
posted2025/03/21 11:06

MLB開幕戦で大谷翔平を封じた今永昇太。なぜ同僚から愛されるのか?
text by

水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph by
Nanae Suzuki
ドジャース旋風が日本中に吹き荒れる中、カブス今永昇太は反対側のダグアウトから静かに開幕マウンドへ上がった。最初の相手はいきなり、一番嫌な打者である大谷翔平。その相手を3球目のフォーシームで二ゴロに仕留めると、強力ドジャース打線を4回まで4四球を出しながら無安打無失点に抑え役目を果たした。
「ノーヒットに抑え、しかも強い打球を打たせなかった。非常に優れた投球だった」
カブスのクレイグ・カウンセル監督は試合後、今永昇太をそう賞賛した。
カブス監督が爆笑“今永のモノマネ”
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そして今回のMLB東京シリーズで今永が果たした大役は、それだけではなかった。チームメートのほとんどが日本に来るのはこれが初めてという中で同僚の鈴木誠也とともにチームのホスト役を務め、日本での滞在を盛り上げた。
カブスが日本に到着した3月12日深夜にはカウンセル監督と鏡開きで到着を祝ったが、酒樽の蓋を割る木づちをバットに見立てて同監督の現役時代の打撃フォームの物真似を披露し、その場を爆笑させた。バットを握った両腕を高く上に伸ばしてヘッドを天に向けて掲げるようにするカウンセル監督の現役時代のフォームは、メジャー史上でも最もユニークな形の1つといわれている。それでも米国に来てまだ1年しか経っていない今永がそれを知っていたことは、同監督にとっては驚きだった。今永の背中をポンと叩きながら顔をくしゃくしゃにして笑っていたが、普段はクールで、どちらかといえば気難しい表情のことが多いカウンセル監督がそんなふうに表情を崩すのは、本当に珍しかった。
日本到着翌日の3月13日に今永が鈴木誠也と共同で主宰した神田明神での「チームのきずなパーティ」がまた秀逸だった。男性陣全員に日本語でチーム名を入れた青いはっぴ、奥さま方には着物を用意し、和装スタイルで日本の祭りのような雰囲気を演出。獅子舞、剣術やマグロ解体のショーが披露され、鏡開きで祝い、乾杯した。このときにステージに上がり、スピーチで音頭を取ったのもやはり今永だった。