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実は球数が増えてなかった、賛否両論の「カープの投げ込み復活」…運動理論全盛のいま、それでも投手が投げ込む効果と方法論 

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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posted2024/02/26 11:00

実は球数が増えてなかった、賛否両論の「カープの投げ込み復活」…運動理論全盛のいま、それでも投手が投げ込む効果と方法論<Number Web> photograph by KYODO

32歳になってなお、投げ込みを重視する九里

 アマチュア時代から投げ込みによってフォームを固め、スタミナをつけてきた中堅以上の投手だけでなく、学生の頃から令和を生きる斉藤も140球の投げ込みから得た感覚があったと感じた。

「僕はあまり器用じゃないので、投げ込んで体に覚えさせるほうがいい。確かに(肩肘は)消耗品だとは思うんですけど、毎日100球投げるわけではないし、ケアをしっかりすればいいのかなと。それに、まずは正しい投げ方を身につけないと逆に消耗がひどくなるのかなと」

 投手には数字や理論だけでは掴めない感覚も重要になる。だからこそ、明確な目的を持ち、前後の投球数などで負担を減らせば、投げ込みも効果を発揮するのかもしれない。

体に覚え込ませるために

 新井監督は「僕は野手なので分からないですが」と前置きした上で投げ込みについての考えを口にした。

「プロで結果を残したピッチャーの方に話を聞いたら、みんな投げ込んでたと言う。やみくもに投げ込めとは言わないけど、体に覚え込ませるためには反復(練習)が必要だと思う。バッターでも振り込みがある。どちらかに偏るということではなく、臨機応変にやってもらいたい」

 指導と同じように、調整法も答えはひとつではない。投げ込むか、投げ込まないかの二択ではなく、時代の変化の中でも数多く投げることは必要とされている。まだしばらく、投げ込み論争は続きそうだ。

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