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「ヌートバーは日本の野球に慣れようと…」近藤健介が語る“本当のスゴさ”…ジョークとジェスチャーが生んだ「たっちゃん&コンちゃんの絆」
posted2023/03/16 17:17
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
AFLO
「アブナーイー!」
準々決勝の大一番を控えた前日練習。東京ドームの外野に響いたのは、ラーズ・ヌートバーの陽気な大声だ。グラウンドに出てくるなり、守備練習をしていた内野ノックのファースト役を買って出てお茶目に盛り上げる。続いてフリーバッティングを終えた近藤健介を見つけると、声を掛け外野で一緒にキャッチボール。自身の送球が高めに浮くと、楽しげに「アブナーイ」を連発し、和気藹々と肩を慣らした。
「コンちゃん」「たっちゃん」と呼び合う仲
来日して10日余り、ヌートバーと近藤は最高の“相棒”となった。二人はニックネームの「コンちゃん」、「たっちゃん」と呼び合う間柄。外野の守備ではヌートバーがセンター、近藤がライトを担い、右中間の打球の処理などは声の連携が欠かせない。レフトを守る吉田正尚や牧原大成、周東佑京も交えて密にコミュニケーションをとっており、フライが間に上がった場合は、近藤らが英語で「I got it!」などと叫んでいる。
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ヌートバーが明かす。
「向こうも英語で言ってくれますし、ぶつかりそうで危ない時は(日本語の)『アブナイ アブナイ』とか、『ダイジョウブ』とかは事前に打ち合わせして覚えたので、コミュニケーションに関しては問題ないです」
近藤も「僕は英語があんまり喋れないんですけど、何とかコミュニケーションをジェスチャーを使ってとっています」と笑顔を見せた。