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夏前は「こんなんで箱根は出られない」→55年ぶり箱根駅伝出場、立教大・上野裕一郎監督が明かすひと夏の変化「予選会も監督の指示通りです」

posted2022/10/18 17:06

 
夏前は「こんなんで箱根は出られない」→55年ぶり箱根駅伝出場、立教大・上野裕一郎監督が明かすひと夏の変化「予選会も監督の指示通りです」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

55年ぶりの箱根駅伝出場を決めた立教大学。その裏には上野裕一郎監督就任をはじめとした周到な“5カ年計画”があった

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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 箱根駅伝予選会、6番目に立教大学の名前が呼ばれた。

 上位10校に箱根駅伝への出場権が与えられる予選会で立教大は昨年16位。そこから10も順位を上げて今年は6位での予選突破。上野裕一郎監督は、涙に濡れ、就任4年目での目標達成に声を震わせた。

「選手たちが夏から本気になってやってくれた。本当に彼らに感謝しかないです……」

 上野が立教大監督に就任したのは、2018年12月。2024年1月の箱根駅伝第100回大会への出場を目標にした「立教箱根駅伝2024」事業が始まり、上野はそのミッションを果たすために監督に招聘された。

ある意味、選手に自由にやらせてみたところ…

 2019年、上野にとって初めてとなった箱根予選会は、23位だった。1年目はチームのベースを作るのに苦心した。それまで陸上部はどちらかというと楽しく陸上をやるというスタンスだった。だが、いきなり箱根駅伝出場という高い目標設定になり、そのために日々の練習、大会、合宿などの流れを作り、監督不在でも選手が自主的に練習ができるようにした。当時の立教は選手の実力がバラバラで「ある意味、選手に自由にやらせてみた」という状況だった。順位も重要だが、それ以上に予選会までの流れ、大会の雰囲気などを把握できたことが収穫だった。

 2年目の予選会は、28位だった。

 上野がスカウティングしてきた1年生が入学し、3年生の斎藤俊輔を軸にチーム作りをスタートさせた。寮が出来て、それまでできなかった朝練ができるようになり、距離を踏む選手が増え、練習の質が上がった。だが、コロナで思うような活動ができず、力がある1年生が入学したのにもかかわらず、チーム全体のレベルの底上げには繋がらなかった。その結果、予選会の順位が前年より下がった。

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