箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
夏前は「こんなんで箱根は出られない」→55年ぶり箱根駅伝出場、立教大・上野裕一郎監督が明かすひと夏の変化「予選会も監督の指示通りです」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph bySankei Shimbun
posted2022/10/18 17:06
55年ぶりの箱根駅伝出場を決めた立教大学。その裏には上野裕一郎監督就任をはじめとした周到な“5カ年計画”があった
監督への信頼の置き方が変わったと思います
「監督への信頼の置き方が変わったと思います。監督の練習を信じて、やり切っていけば箱根に行けるというムードが生まれ、チームがどんどん変わっていきました。だから、今回の予選会も監督の指示通り、それぞれが責任を果たす事が出来たんだと思います」
その勢いのまま箱根予選会に臨み、立教大は見事、箱根への出場権を獲得した。55年ぶりの箱根、ミッションを果たした上野は感激の涙を見せていたが、視線はすでに本戦での戦いを見据えている。
「予選突破って、本当にうれしいですね。こんなに喜べることって選手時代にはない。これまでの人生の中で一番うれしいです(笑)。でも、喜ぶのは今日だけ。次(本戦)もやるぞって選手には伝えました」
東海大・両角監督が「見事なチーム作りでした」
レース後、上野はメディアに解放されることはなく、ずっと対応しつづけた。1時間ほど経過し、「引き上げるぞ」と言い、待機場所のテントから歩き出した。
「4年間? あっという間でしたね。選手たちも同じだと言っていました。そこでもしっかり意思疎通ができているのかなと思います(笑)」
そう言えるぐらい、チームは、ひとつにまとまった。佐久長聖高時代の恩師である東海大の両角速監督からは「見事なチーム作りでした。お手本にしないと」と、握手を求められた。そのくらいこの日の立教大は眩しく、輝いていた。上野のチーム作りは、まだつづく。箱根駅伝の本戦でも思い切ったレースを見せてくれるはずだ。
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