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センバツ優勝・横浜高「盤石投手陣」より高評価? 愛知“普通の公立校”の謎サウスポーの正体は…スカウトが語った春の甲子園「不出場」の逸材たち
posted2025/03/31 06:01

センバツ不出場の選手の中にもプロ注目の逸材は多い。敏腕スカウトが明かした「今春の甲子園に居なかった」原石たちの名前は…?
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
JIJI PRESS
横浜高校の19年ぶりの優勝で幕を閉じた今春のセンバツ甲子園。当然、その客席にはプロのスカウトたちの姿も多くあった。だが、実は彼らのほとんどは、大会の序盤で会場から姿を消すのだという。なぜなら敏腕スカウトたちは甲子園で見た逸材たちをある種の「基準」として、自分の担当地区で大舞台に出られなかった“隠れた原石”を発掘しに行くからだ。
では、そんなスカウトたちに聞いた「センバツが終わって真っ先に見に行きたい選手は?」の問い。返ってきた答えは、果たしてどんなものだったのだろうか?《NumerWebインタビュー全2回の2回目/最初から読む》
「宇佐美ですかね……はい、西条高校の」
西条高(愛媛)・宇佐美球児投手・181cm86kg・左投左打。
返事が即答に近かったのは、足を運ぶ日取りも決まっているからだろうか。
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「センバツの前に練習試合を見た人から聞いたら、体のシルエットが変わっているらしいんです。去年は細かったですからね。こっちで見た横浜高の奥村(頼人・投手・178cm82kg・左投左打)も、体が変わったってみんな言っていますけど、ひと冬越して印象を変えてくる選手は伸び盛りってことですよ」
愛媛県下では、昨夏から評判の本格派サウスポーだ。
同じ西条高OBの秋山拓巳投手(元阪神)以来、もう10年以上もプロ注目の剛腕が現れていない愛媛だけに、期待も大きいはずだ。
「去年の夏、聖カタリナ(学園)に負けた試合も見ているんですけど、アベレージで140キロ前半ぐらい出ていて。それが、後で聞いたら肋骨を骨折していたらしいんですよ。今永(昇太・カブス)のイメージですね。スピード欲しさの力任せがなくて、バランスがいいのも大きな伸びしろだと思います」
「公立の星」愛知の注目左腕はセンス抜群
左腕では、高蔵寺高(愛知)・芹沢大地投手(182cm68kg・左投左打)の名前も出てきた。
「普通の公立高校」から台頭してきたセンス抜群のサウスポー。昨年からメディアの報道に挙がっている。