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巨人・原監督を悩ませる「1番打者」問題…「頭使っていけよ」「ボール球振りすぎ」でも期待される27歳の“天才”はいつ開花する?

posted2022/03/20 11:03

 
巨人・原監督を悩ませる「1番打者」問題…「頭使っていけよ」「ボール球振りすぎ」でも期待される27歳の“天才”はいつ開花する?<Number Web> photograph by KYODO

現状では開幕スタメンの1番は吉川(写真)が予想されるが、今季の活躍を期待されてきた“天才”の起用もあるか?

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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 開幕まで1週間。

「まだまだ、分からないですよね」

 巨人・原辰徳監督は開幕のオーダー編成についてこう言葉を濁した。

 ただ答えは大分、見えてきている。

 この時点で懸案事項は3つだった。

 1つは開幕からマスクを被る正捕手を誰にするのかという問題。これは大城卓三捕手で決まったと見て間違いない。

小林誠司は新型コロナウイルス感染で出遅れた

「守りではほぼ横一線なんだから、やっぱりバッティングで決まっていく。だとすると大城が1歩、2歩リードしているかな」

 これはオープン戦が始まった直後の原監督の捕手陣への評価だった。しかもその後は1歩、2歩のリードが詰まるどころか、むしろ大城のリードがどんどん開いていっている。

 ダークホース的な存在として期待されていた岸田行倫捕手は、オープン戦で全く結果を残せないままに9打数無安打で3月11日に二軍落ち。将来の正捕手候補として期待される3年目の山瀬慎之助捕手、阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチが高く買っている育成から2年目の喜多隆介捕手も、一軍でレギュラーとなると、攻守に経験不足でまだまだ時間がかかりそうなのが現状だ。

 一方、実質的には大城の最大のライバルとなるはずの小林誠司捕手は、キャンプ前の新型コロナウイルス感染で出遅れたのが響いている。ようやく岸田と入れ替わりで3月11日に一軍に合流。12日のオリックス戦では、いきなり本塁打を含む3安打と課題のバッティングで結果を残した。さらに先発起用された19日のロッテ戦でも二塁打を放つなどバットで猛アピールを見せた。しかし、「バッティングで決まる」という監督の言葉からすると、正捕手争いは大城一択という結論に落ち着きそうなのである。

【次ページ】 第2の問題「5番打者」はどうなるのか?

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