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青学大スカウト「今年度の高校駅伝出場者なし」の意外、箱根1区の衝撃・吉居大和の実弟はどこへ?<強豪校の新入生ランナー事情> 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2022/03/17 17:02

青学大スカウト「今年度の高校駅伝出場者なし」の意外、箱根1区の衝撃・吉居大和の実弟はどこへ?<強豪校の新入生ランナー事情><Number Web> photograph by JIJI PRESS

今年の箱根駅伝1区で15年ぶりに区間記録を塗り替えた中大・吉居大和の実弟である駿恭(仙台育英・中央)

 順大は、エースの三浦(2年)を軸に、3年生が非常に強いのが特徴だ。3年生の箱根経験者は、前回大会1区18位の平駿介、3区3位の伊豫田達弥、5区5位の四釜峻佑、7区7位の西澤侑真、9区13位の野村優作と5名おり、2年生は2区11位の三浦と4区2位の石井一希もいる。さらに出雲4区14位の服部壮馬ら1年生も成長してきており、優秀な新入生の突き上げが可能になれば、かなりチーム力はアップする。長門俊介監督は来年の「箱根駅伝優勝」を公言しているが、今年のスカウティングでその戦力は整いつつある。

青学大)「昨年の都大路出場者なし」の意外な結果だが…

 前回の箱根駅伝で圧倒的な勝利を収めた青学大。昨季のスカウティングは満点レベルの強化に成功していて、若林宏樹(1年)、太田蒼生(1年)が箱根で活躍した。毎年、青学大は独自の視点でかなり鼻が効いているが、今年の特徴として注目したいのは昨年末の都大路を走った選手はいないということ。原石として非常に質の高い選手の入学を実現している。

 荒巻朋熙(大牟田・13分57秒49) は、前回の箱根駅伝で3区2位と好走し、チームを首位に押し上げた太田の後輩だ。都大路には出場できなかったが、全九州高校駅伝では主将としてチームを牽引し、優勝した。10000mは、28分37秒51の自己ベストを持ち、スピードとスタミナがあり、早い段階で頭角を現しそうだ。13分台の選手では、神野大地に影響を受けロードに強さを見せる広内颯(須磨学園・13分57分86)にも注目したい。他にも、都大路で2連覇を達成したチームの主将・塩出翔太(世羅・13分57秒88) は走力とリーダーシップを兼ね備えた将来の主将候補だろう。

 ポテンシャル重視のスカウティングの中で、入学後の期待が膨らみそうなのが、黒田朝日(玉野光南・14分09秒08)だ。3000m障害で高校歴代2位の記録を持ち、インターハイ3000m障害では2位。本格的に陸上を始めたのが高校からだが、マイペースで実力を伸ばしてきた選手であり、青学のカラーにもマッチしそうだ。東京陸上選手権2020の5000m、東京都高校総体5000mで優勝している佐藤有一(拓大一・14分04秒13)「、三代目・山の神」と見間違うようなインパクトが強い神田大地(東北・14分06秒11)は、宮城県高校総体1500mで2位の将来有望株だ。さらに、松下勇樹(創成館・14分08秒79)、皆渡星七(関大北陽・14分15秒91)、北関東高校陸上1500mで優勝した宇田川瞬矢(東農大三・14分16秒60)、阿戸将太朗(立命館・14分29秒26)らが入学予定だ。

 前回の箱根制覇に貢献して、この春、卒業する主力は飯田貴之(4年)と高橋勇輝(4年)のふたり。戦力的には、箱根に出走した以外にも同レベルの選手が多数おり、1年生にも新シーズンに顔を出してきそうな選手が多々いる。部内競争が激化していく中、今の青学大は他校ではレギュラーになれる能力があっても、メンバー入りすることすら難しい環境にある。その厳しさの中、若林や太田のような往路を走れる選手が新1年生から出てくるのか。各学年にエースが存在し、最強の編成が実現すると来年度の青学大はちょっと手がつけられなくなりそうだ。

<#3へ続く>

#3に続く
今年も“ルーキー躍進”なる?…明治スカウティング事情は「高校駅伝優勝校の“区間賞選手”が入学予定」<強豪校の新入生ランナー>

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