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韓国は元Jリーグ得点王? 3年後に迫るパリ五輪「代表監督は誰がやるのか問題」“最有力の5人”を考えてみた
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2021/09/22 17:03
東京五輪代表監督を務めた森保一氏。パリ五輪は誰がその役を担うことになるのか
監督就任1年目の17年に、クラブ初のタイトルとしてリーグ優勝を勝ち取った。翌18年もリーグ戦を制した。19年はリーグカップを制し、20年はリーグ戦3度目の優勝と天皇杯制覇を成し遂げている。
ベテラン、中堅、若手、外国籍をうまく使い分けるチームは、システムの多様性も持つ。FWの旗手怜央にサイドバックの適性を見出したように、選手の可能性を引き出す起用法も評価できる。
候補4)長谷部茂利監督:勝つために動ける判断力
J1昇格1年目のアビスパ福岡で、白星先行の成績を残している長谷部茂利監督も、候補に加えたいひとりだ。
18年と19年に采配をふったJ2の水戸ホーリーホックでは、限られた戦力のなかでJ1昇格争いに食い込んでいった。20年の福岡では、42試合29失点の守備力を強みにJ1昇格を勝ち取った。近年のJ2で飛び抜けて少ない失点数だった。
そして今シーズンは、J1残留争いに巻き込まれることなく戦っている。5人の交代枠を有効に活用し、ときに割り切った戦略で勝点を引き寄せる。勝つために動ける監督だ。
候補5)曺貴裁監督:遠藤航も…“若手の育成”に強い
J2の首位を走る京都サンガの曺貴裁(チョウ・キジェ)監督は、若手の育成に定評がある。かつて指揮した湘南ベルマーレで永木亮太や遠藤航の成長を促し、京都でも20歳前後のプレーヤーが成長速度を上げている。五輪世代の監督は適任だろう。特定の個人に寄りかかるのではなく、チーム全体が攻守にアグレッシブにプレーするスタイルは、日本サッカーが目ざす方向性に合致する。
Jクラブで仕事をしている監督の招へいには、クラブ側の理解が欠かせない。大切なのは日本サッカー協会側の熱意だろう。「この監督にやってほしい」という思いこそは、ハードルを飛び越える原動力となる。