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韓国は元Jリーグ得点王? 3年後に迫るパリ五輪「代表監督は誰がやるのか問題」“最有力の5人”を考えてみた
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2021/09/22 17:03
東京五輪代表監督を務めた森保一氏。パリ五輪は誰がその役を担うことになるのか
外国人監督を選択肢に加えなくていいのか?
ところで、先の東京五輪の戦いは、監督選考について根本的な疑問を突きつけた。
外国人監督を選択肢に加えなくていいのか、ということである。
短期決戦の五輪では、監督のマネジメントが勝敗に直結する。試合ごとのスタメンの選定や試合中の選手交代はもちろん、どうやって逃げ切るのか、どうやって追いかけるのかといった手立てを、即断即決で講じていかなければならない。
決勝トーナメントでは選手一人ひとりが疲労をため込んでいき、そのなかで勝利を手繰り寄せなければならない。戦い方の幅も必要になる。
国際試合は国内のリーグ戦とは違う。互いを知り尽くした戦いではない。事前のスカウティングとの違いを素早く読み取り、必要な情報を選手たちに伝えなければならない。さらに言えば、勝負どころで相手のベンチより先に仕掛ける、相手の動きに即応するといった決断力や瞬発力が問われる。
Jリーグとは違う種類の資質が問われる五輪で、自国開催ではない大会でメダルを狙うのなら──外国人指導者をスタッフ入りさせるべきではないだろうか。監督ではなく、コーチでもいい。世界で戦ったことのある人材を迎え、一発勝負の決勝トーナメントで勝負できる陣容を整えるのだ。
五輪世代にも海外組が増えていくなかでは、強化スケジュールの確保も大きな課題だ。はっきりしているのは、「これまでどおり」ではメダルには届かない、ということである。