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フロンターレJ1独走Vと“攻める常勝軍団”化 中村憲剛ら選手に「火がついた」鬼木監督の言葉とは
text by
いしかわごうGo Ishikawa
photograph byGetty Images
posted2020/12/01 11:02
4年連続でのタイトル獲得。黄金時代の川崎フロンターレは、常勝チームへと着々と近づいている
「常にタイトルに絡めるようなチーム作りをしていきたい。クラブとしてそういう哲学、立ち位置を持つことで選手の意識も高いものになっていきます。自分は監督ですし、そこの先頭に立ってやるべき存在でなくてはいけないと思っています」(鬼木監督)
常勝のメンタリティーを身につけるためには、当然、勝ち続けないといけない。だから、2位との直接対決や、ライバルチームとの一戦には、とことん勝ち方にこだわった。
例えばシーズン中盤に優勝争いのライバルである2位のセレッソ大阪との直接対決では、ホームで5-2、アウェイで3-1と完膚なきまでに叩きのめしている。また昨年の王者である横浜F・マリノスには真っ向勝負でぶつかっていき、2試合とも3-1でねじ伏せている。
庄子GMが語る選手たちの頼もしい成長
受け身になるのではなく、強気で挑んでいく。一戦必勝を掲げながらも、大一番では「決勝戦のように臨もう」、「34分の1試合ではない」など、その試合の重要性を強調し、重圧を乗り越えながら勝利を掴ませた。
勝った後のロッカールームでは、選手たちは浮かれることなくすぐに気持ちを切り替えて、次の試合を見据え続けた。今ではこうした大一番シチュエーションを楽しんで挑む雰囲気が生まれているという。庄子春男GMは、そんな今季の成長を頼もしく見ていたと話している。
「シーズンを通して大事なゲームってありますよね。チームを見ていると、そういうプレッシャーを楽しんでいる。そこで固くなるというよりも、パワーに変えている。だから、タイトルを一度獲れば、こういう風になるんだなと」
常勝のメンタリティーは、確実に根付きつつある。