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セ・リーグの今季注目球団ランキング。
広島vs.巨人の構図、阪神の躍進……。
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小関順二Junji Koseki
photograph byKyodo News
posted2019/01/10 11:00
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新入団記者会見にて。(前列左から)小園海斗、緒方監督、島内颯太郎、(2列目左)林晃汰、中神拓都、(3列目左)羽月隆太郎、田中法彦、正随優弥、大盛穂。
技巧派投手は活躍が予想しやすい!?
投手はセイバーメトリクスのK/BB(奪三振÷与四球)、WHIP(<被安打+与四球>÷投球回)と、与四球率(<与四球×9>÷投球回)を使って、今季期待の若手を探してみたいと思う。
基準にする数値は「K/BB=2.50以上、WHIP=1.3未満、与四球率=3.00未満」だ。
後の一流投手がブレークする前年、ファームでこれらの数値をクリアしたのは金子弌大(オリックス→日本ハム)、涌井秀章(西武→ロッテ)、吉見一起(中日)、西勇輝(オリックス→阪神)、東浜巨(ソフトバンク)たちだ。彼らのピッチングスタイルを見れば、技巧的なタイプほどファームを完璧な成績で通過していることが分かる。
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それに対してダルビッシュ有(日本ハム→レンジャーズ等)、菊池雄星(西武→マリナーズ)、大谷翔平(日本ハム→エンゼルス)は1項目もクリアせず、翌年一軍に定着している。
中日は若手活躍の余地が。
これらのことを頭に入れて'18年のファーム成績を見てみると……(25歳未満、30イニング以上投げた選手を対象とする)。
※数字は左から、回数、被安打、与四球、奪三振、K/BB、WHIP、与四球率
高橋昂也(広島)
68 57 16 80 5.00 1.07 2.12
中村祐太(広島)
50.1 49 10 35 3.50 1.17 1.79
馬場皐輔(阪神)
60 57 16 62 3.88 1.22 2.40
平良拳太郎(DeNA)
56.1 40 17 44 2.59 1.01 2.72
笠原祥太郎(中日)
38 32 9 31 3.44 1.08 2.13
柳裕也(中日)
65.2 65 7 57 8.14 1.10 0.96
この6人は、いずれも各チームでのローテーション有力候補になるはずだ。
中でも圧倒的な数値を示しているのが高橋昂也(K/BBとWHIP)、平良拳太郎(WHIP)、笠原祥太郎(WHIP)、柳裕也(K/BBと与四球率)の4人で、笠原と柳は選手層の薄い中日の台所事情が追い風になりそうだ。