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根尾&小園に「負けてはいけない」。
オリのドラ1太田椋の自信と父の夢。
posted2019/01/11 08:00
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Noriko Yonemushi
まもなく移転3年目を迎える大阪・舞洲のオリックスの選手寮「青濤館」に、今年も8人の新人選手が入寮した。
ドラフト1位で指名された天理高校の内野手、太田椋は1月8日、父・暁さんの車で青濤館に到着した。これからプロ生活を送る部屋を見渡し、「とてもキレイで住みやすそう」と笑顔を見せた。
太田は名門の天理高で、高1の夏から3番・遊撃手のレギュラーとして活躍し、高2の夏には甲子園にも出場した。
オリックスの長村裕之球団本部長は、「イキのいい内野手というのが今回のドラフトの一番の重要課題でした」と語っていた。
ショートを守れる選手が必要。
今年度の高校3年生は遊撃手に逸材が集まっていた。その代表が、ドラフトで4チームが競合した大阪桐蔭の根尾昂(中日)と報徳学園の小園海斗(広島)だった。
オリックスも1位で小園を指名したがくじを外し、外れ1位で太田を指名した。
近畿地区担当の谷口悦司スカウトは、まず小園を1位指名した理由をこう明かした。
「やはりうちは、ショートをすぐに守れる選手が必要でした。安達(了一)もベテランになってきていますし、その下がなかなか出てきていない。すぐに安達に追いつくレベルの選手を獲らなければということで、能力の高い小園でした。足の速さが飛び抜けていて、守備範囲が広いので、普通ならセンターに抜ける打球もアウトにできるのが想像できました」
現時点では太田よりも小園の評価が高いのは確かだ。ただ、太田には独特の雰囲気と伸びしろの大きさを感じていたと言う。