“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
「大迫半端ないって!」に新証言。
もうひとりの「中西」に直撃取材!
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![安藤隆人](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/b/f/-/img_bf61245775818e993f7b27afcadd69be52906.jpg)
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2018/12/10 08:00
![「大迫半端ないって!」に新証言。もうひとりの「中西」に直撃取材!<Number Web> photograph by Takahito Ando](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/9/e/700/img_9e956c7b8cb33f7c5cd118c144e0df61150232.jpg)
練習で真っ黒に日焼けした笑顔も眩しい、爽やかな“もう1人の中西”規真。いつかまた大迫と対戦できる日を夢見る。
あの名言にまつわる秘話があった!
話を「あのシーン」に向けると、規真は懐かしそうな表情を浮かべてこう「秘話」を語ってくれた。
「大会前は正直に言うと、大迫勇也の存在を全く知らなかったんですよ。僕らは全国で1つ1つ勝っていかないといけないレベルのチームだと思っていたので。目の前の1試合1試合をしっかり勝っていこうという考えでしたから。
1回戦はシードで、2回戦に勝ったら、一気に準々決勝まで勝ち上がることができた感じ。
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そんな状況の中で、大迫選手が初戦から(1試合に)2発、2発って点を獲りだして……。3回戦が終わった翌日の新聞に『大迫勇也、またまたまた2発』という見出しが躍ったんですよ。
その新聞を試合前に僕らが見て、先輩が『おいおい! こんなん書かれてるで! これで俺らが大迫に2点獲られたら、“またまたまたまた2発”になるやんけ!!!(笑)』って言いあっていたんですよ(笑)。
そうしたら、本当に綺麗に2発やられてしまったので、ロッカールームで隆裕さんが、『新聞や、これまた新聞や。またまたまたまた2発やし、1発にしとけば良かった、1発に!』と言って……前日のことがあったので、それでみんなが大爆笑したわけなんですよ~(笑)。
隆裕さんの名言はその伏線があったから。正直、あそこにいたみんなは『明日の新聞の見出しはそうなる(『またまたまたまた2発』)な』と思っていましたから(笑)」
予想をはるかに超えるプレーを。
豪快に笑って昔を懐かしむ規真だが、サッカー選手としての大迫勇也の「半端なさ」は当時から強烈に感じていたという。
「もう衝撃的でした。僕も笑ってはいましたが、正直、まさか2発もやられるとは思っていなかったんですから」
大迫に決められた2発を、規真はすべて大迫のすぐ後方から見ていたという。
「ボランチとしてプレスバックに行かないといけなかったのですが、もう鹿児島城西の全員がレベル高いし、その中でも大迫選手は突き抜けているしで、もうプレスを掛けきれていなかった。
1点目のミドルは対応していたのが矢野という選手で……矢野が対応して右にかわされて、ニアにズドン。
後ろから見ていて、『どちらかにかわしに行くな~』とは思っていました。でも、右に交わして、右のニアにシュートが入るとは思わなかった。
ウチのGKも凄く良いGKだったので、『最悪ミドルだったら弾いてくれる』と思っていたんです。そうしたらズバンと最高のコースに入っていった。もうびっくりですよ」