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イングランド代表はドイツで育つ!?
プレミアから流出する若き代表選手。
posted2018/11/27 08:00
![イングランド代表はドイツで育つ!?プレミアから流出する若き代表選手。<Number Web> photograph by Etienne Garnier/L'Equipe](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/5/4/1500wm/img_54bbdce48ba058c7f83bb3ca5cea2303418295.jpg)
アーセナルからのレンタル先・ホッフェンハイムで圧倒的活躍を見せているリース・ネルソン(右から2人目)。
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![フィリップ・オクレール](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
フィリップ・オクレールPhilippe Auclair
photograph by
Etienne Garnier/L'Equipe
近年、イングランドの育成は大きな成功を収めている。だが、その成果をプレミアリーグに反映できないところに、この国の抱える矛盾がある。
国内リーグでのプレー機会を奪われて、イングランドの若手たちは国外にそのチャンスを求めている。とりわけ彼らが目指しているのがブンデスリーガである。
『フランス・フットボール』誌11月13日発売号では、フィリップ・オクレール記者がイングランドにおける若手流出の実態に迫った。
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監修:田村修一
プレミアは選手の輸入大国になった。
かつてイングランドは選手や監督を国外に輸出していた。
例えばクリス・ワドルの時代(1980~90年代)、ただひとりワドルだけが祖国を離れ海外に出ていったわけではなかった。ガリー・リネカーやトレバー・スティーブン、グレン・ホドル、マーク・ヘイトリー、レイ・ウィルキンス、デビッド・プラット、ポール・ガスコイン……。スペインやイタリア、フランスに活躍の場を求めたスター選手は枚挙に暇がない。
だが、プレミアリーグが隆盛を極めたときからこの傾向に終止符が打たれ、イングランドは選手の圧倒的な輸入国となった。
ところが今、新たな流れが生まれつつある。若い選手の国外流出が始まっているのである。
将来を嘱望される若手たちが、金銭面ではイングランド国内で控えのベンチに座る方が大陸のビッグリーグでスタメン出場するよりもずっと恵まれているにもかかわらず、プレーの機会を求めて国境を越え始めたのだった。